旅・観察

ベルベル語の調査とその後(3)

閉め出されたというのは、2025 年 3 月 1 日、チュニジアでラマダーンが始まったからだ。日中は断食するから、ほとんどの店は閉めてしまう。それで、カフェにいることもできなくなった。

そこで、S さんが連れていってくれたのは、やはりメディーナの中にある「シャーシーヤ作りの市場」という屋根つきの商店街だった。古い建物で起源は 17 世紀に遡るという。シャーシーヤというのは縁なしの赤い帽子で、その店が集まっている。

そこに、通路を利用したカフェがあった。ラマダーン中なので店はやっていないが、一部のテーブルや椅子は出しっぱなしだ。ここを利用しようというのだ。

ラマダーン中の市場は薄暗く、がらんとして、仕事をしている人もいない。ときどき、大声を響かせながら通る人もいるが、それ以外は、猫が数匹すみっこでじっとしているだけだ。

これは絶好の場所と、さっそく私は S さんを前に、調査を始めたのだが、次第にある問題が私を悩ませ始めた。

寒いのだ。

チュニスの 3 月は、日差しが強いので暖かいように感じるが、気温は日本と変わらない。古い建物の冷たい石の床の上ではもっと冷える。私は震え出した。寒さに体を縮こまらせながら、なんとかその日の調査を済ませる。ホテルに戻ったときには風邪気味だった。

この寒さはつらいものだったが、やがて私を切ない状況にも追い込みはじめた。

(写真:シャーシーヤ作りの市場)

旅・観察

大村入国管理センター待合室内掲示の記録(3)

No.5. A4の紙(下線も再現)

            平成30年10月1日


       家族面会について
   被収容者の家族のうち,18歳未満の
  子(実子又は養子)及びその引率者(被
  収容者の配偶者等)の面会については,
  仕切りのない面会室での面会を実施す
  ることが可能です。ただし,保安上の
  理由から,所持品や衣類の検査を行わ
  せていただく必要がありますので,仕
  切りのない面会室での面会を希望され
  る方は,係員に申し出て下さい。

              大村入国管理センター

No.6. A4の紙(下線も再現)
           平成30年10月5日


       お知らせ
   面会待ち時間の短縮を図ること
  などを目的として,面会の受付は,
  1回3件までとさせていただきま
  す。それ以上の面会を希望される
  方は,面会終了後に改めて面会の
  受付を行っていただきますように
  お願いします。
   また,面会件数が非常に多くな
  ることが見込まれるなど諸般の事
  情より,面会件数を制限したり,
  面会時間の短縮をお願いすること
  もあります。
   皆様の御理解と御協力をお願い
  致します。


              大村入国管理センター