ライブ

Good lucky 2マン show!@三軒茶屋 HEAVEN’S DOOR

今日は noodles と宇宙ネコ子のツーマンライブがあった。この組み合わせは去年の十一月十二日以来、二回目だ。その時と同じく、宇宙ネコ子、noodles の出順だった。

前のライブでは、宇宙ネコ子の kano さんがギターをどこかに置き忘れて、noodles の yoko さんから借りるという「事件」があった。その顛末について改めて yoko さんより MC で報告があった。

ライブ終了後、置き忘れた場所に戻ったら、奇跡的にあったのだという。

MC ではさらに、ラーメンにおけるネギの働きについての考察も披露された。ネギがきらいな yoko さんは、ある店で、ラーメンのネギを自分で除いて食べた後に、同じラーメンを今度はネギ抜きで注文して食べたら、ネギを除いたときのほうがおいしかったのだという。その後、ネギを食べずにそのおいしさをラーメンに留める方法の提案などもなされた。

それはともかく、そんな話が出るくらいの余裕の演奏であった。熱心なファンも多いようで、私は最前列にいたのだが、noodles の出番直前になると急に背中から受ける圧が高まったのに驚いた。

私は二ヶ月ぶりのライブハウスだった。整理番号が早めで、最前列の左端、スピーカーの前の場所を取ることができた。音を直接浴びる場所なので左耳がやられる可能性があったが、耳が悪くなったら退却することにした。

結局は無事だったが、ライブが始まるまでは心配だった。

『釣りキチ三平』に出てくるウラン鉱のせいで片目になったイワナのことをふと思い出したりした。

風刺・戯文

ニャンコの目

ヨーロッパの人類学研究所の論文が、日本人を含むアジア人の目にある変化が起きているという興味深い事実を報告した。

どのような変化かというと、目頭より目尻が高い人より、目頭より目尻が低い人のほうが増えているのだという。つまり、アジア人の目が上がり目から下がり目へと変わりつつあるのだ。その原因についてははっきりとしたことはわからないようだが、おそらく気候の変化、より具体的には地球温暖化が関係していると考えられるという。アジア人の顔貌が寒冷地に適応したものであるとすれば、これはもっともなことだ。

また、もうひとつの原因についても述べている。それは非アジア人、特に欧米の人々が、アジア人を長らく「ツリ目」と揶揄してきたことが、アジア人の「脱ツリ目」の後押しをしているのではないか、というのだ。これまで私たちアジア人が感じてきた苦々しい思いや悔しさを考えると、あながち間違いとはいえまい。

さらに、この論文はもうひとつ面白い報告を行なっている。アジア人がタレ目化しているのに対し、欧米人は逆にツリ目化しているのだという。欧米人がアジア人を「ツリ目」と揶揄する楽しみが、最近では禁じられがちなので、そのストレスのせいで引き起こされた可能性がある、とのことだ。

苦い文学

世界の言語学者たち

ポーランドのポズナンに滞在していたこの9月、第21回世界言語学者会議(21st International Congress of Linguists)が開催されていたので行ってみた。これは5年に1回開催され、言語学関係では最大規模の学会だそうだ。

学会は1週間にわたって開かれ、全体講演が12、口頭発表とポスター発表があわせて760以上ある。プレゼンテーションの数は、地元のポーランドがいちばん多くて165、次がドイツの100、イギリスの47、日本はその次の37だという。

言語学者会議とはいうが、別に言語学者でなくても参加費を払えば誰でも参加できる。そんなわけで、私でも何食わぬ顔をして潜り込むことができた。

私が会場内をうろついていると、話しかけられた。パキスタンの言語学者だということだが、私の顔を見るなりいった。

「君はネパールから来たのかね? いやフィリピン人かな?」

私は流暢な英語で答えた。

「ノー」

その後、ひとりソファに座ってぼんやりしていると、また話しかけられた。白人の年配の女性だ。

「あなたはチベット人ですか? もしそうならチベット語のことで知りたいことがあるのですが……」

「ノー」

世界の言語学者たちをまどわせたことにたいへん満足しながら、私は会場を後にした。

苦い文学

iPhone 15

新しい iPhone が発表された。iPhone 15 と名づけられ、もうじき発売だ。

私が今使っているのは5年前に買ったもので、バッテリーも劣化して、ひどい時には1時間で20%以下になってしまう。

画面もヒビだらけだ。端の方が粉々に割れているので、セロハンテープで補修を施してある。しかも、この状態で2年以上使い続けている。

そろそろ買い替え時なのはもちろんだ。というか、今年の初めから9月の発表のときを待っていた。なので発表されるとすぐに予約をした。

もっとも、予約が殺到しているのでいつ手に入るかはわからない。だが、こっちは2年間、待ち続けているのだ。数ヶ月伸びても別に気にもならない。

それどころか、予約した今、新しい iPhone を手に入れるのが怖くなってきた。というのも、そのぶん、自分が死に近づいているような気がするのだ。これは私のように長いスパンで買い換える人間が持つ感覚であり、1年や2年で買い替える人にはわからないかもしれない。

棺に収まった私の写真を撮るのは、どんなバージョンの iPhone だろうか。iPhone 50 PLUS だろうか? それとも、iPhone 83 MAX PRO だろうか?

苦い文学

感謝の回転

あるとき、飲み会で帰れなくなって、友人の家に泊まったことがある。朝になり、さわやかに目覚めた私が、帰り支度をしていると、友人が眠たげな顔つきでこう文句を言ってきた。

「ああ、おかげで一睡もできなかった」

てっきりいびきのことかと思った私が謝ると、彼は「ちがうちがう。一晩中回転されてちゃ、こっちが困るんだよ」

「回転?」

「仰向けのまま、尻を中心にぐるぐる回ってたんだ。気がついてなかったのか? まるで、おかしくなったコンパスの針みたいに。部屋はメチャクチャになるわ、眠れないわで……」

なんのことかわからなかったが、やがてピンときた。

足を向けて寝られない人が多過ぎるせいなのだ。

つまり、横になった私が、一方向に足を伸ばすやいなや、たちまちその方向にいる「足を向けて寝られない人」に足が反発して横にずれる。だが、そのずれた先の方向にも別の「足を向けて寝られない人」がいる。すると、私の足はこれにも反発してさらにずれる。だが、その先にも、その先にも……。

この連続、つまり、全方位にわたって生ずる反発の連続が、眠れる私の回転を生み出したのだ。

日頃から、私が感謝の念を抱いて暮らしている素晴らしい人間であることをよく伝える、とっておきのエピソードだ。