ライブ

宇宙ネコ子 × ラブリーサマーちゃん × iVy@Spotify O-nest

宇宙ネコ子 、ラブリーサマーちゃん、iVy の 3 組のライブを見るために、2 日連続で同じライブハウスに行くことになった。

ラブリーサマーちゃんによれば、これら 3 組のミュージシャンの共通点は「ドリーミー」だということだ。

音楽のジャンルのことはよくわからないが、ノイズが重要な役割を果たす音楽ということだろうと思う。もっとも、ノイズといっても、ルー・リードの危険なノイズ・アルバム『メタル・マシーン・ミュージック』とは違う。心地よく全身が浸れる、陶酔感のあるノイズだ。

最初に演奏した iVy では、シンセ(か何か)で作った騒音が演奏の山場になっていた。ラブリーサマーちゃんは一人での演奏だったが、エフェクトのかかったギターからは、気持ちのよい雑音が滲み出ていた。宇宙ネコ子のねむ子はもうノイズギターの鏡だ。

当然のことながら、この気持ちのよいノイズはライブでしか聴けない。録音でも、それに近いものはできるのかもしれないが、似て非なるものだ。かりに本気で再現しようとしても、結局『メタル・マシーン・ミュージック』になってしまうので、断念せざるをえないのだ。

だから、たくさんの人がノイズを求めて、ライブハウスに足を運ぶ。なかにはもうこれなしではダメ、という人もいるかもしれない。私もそれに近い。だが、これは危険だ。

いつの日か、死の床に横たわり、自分に繋がれた心電図モニターのピッ、ピッというリズムを聴きながら、早く「ピー」というノイズが聞きたい、とうっとりしだすかもしれないから。

苦い文学

クマ・サガル LIVE IN TOKYO (1)

クマ・サガル(KUMA SAGAR)はネパールのミュージシャンだ。私はネパールのことも、その音楽のこともよく知らないが、有名な曲がいくつもあるらしい。その音楽はというと、ネパールの伝統音楽を今風にアレンジしたもののようだ。

そのクマ・サガルがバンドを引き連れて日本に来てライブをするという。福岡、大阪、名古屋、東京と全国を回るらしい。東京は5月4日だ。

これを教えてくれたのはネパールの学生で、学生割引の席と VIP 席があるとのこと。調べてみると、ぴあや e+ では扱っていないようだ。さらに調べてみると、ticketkhai というサイトで買えるとわかった。他にどんなライブを扱っているのか見てみたが、クマ・サガルの東京・大阪公演しかない。もしかしたら、このツアー専用のサイトかもしれない。日本在住のネパール人向けの公演なのだ。ちなみにクマ・サガルに言及した日本語のニュースなどもないようだ。

サイトを見ると、一般が 6000 円、VIP 席が 15,000 円。Early bird ticket(早割チケット)は売り切れとあるが、これが「学生割引」といっていたものだろう。しかし、一般の2倍以上する1万5千円の VIP 席(フリードリンク付き)とはどんな席だろうか。

ネパールの人気ミュージシャンの来日と4大都市ツアー、なのに日本ではネパール人以外ほとんど知られていない。さらに、謎の VIP 席……。興味をそそられた私は行くことにし、チケットをオンラインで購入した(もちろん一般)。

数日後、このチケットサイトを覗いてみると、VIP 席以外はもう売り切れていた。

苦い文学

詐欺投資詐欺

【今こそ、あなたの未来に投資してみませんか?】

今、日本は詐欺で溢れています。特殊詐欺に、国際ロマンス詐欺、そしてオンライン投資詐欺。何億と奪い取られた人もいます。

「いったいどうしてこんな嘘にだまされるのだろうか? うまい話なんてあるはずないのに」

賢明なるあなたがそう思うのも無理はありません。ですが、その説明は簡単です。

【それは「正常化バイアス」のなせる技なのです】

詐欺の被害者たちは「自分だけは大丈夫」「じぶんがだまされるはずはない」と思いこんでしまったがゆえに、ウソとホントを見分ける目が鈍ってしまったのです。こんなふうに「自分には異常なことは起こらない」と信じこみ、判断力が損なわれることを「正常化バイアス」といいます。

そして、残念なことにこの「正常化バイアス」の罠にはどんな人も陥る可能性があるのです。あなただって例外ではありません。

ここで、あなたはこう考えるかもしれません。「では『自分は絶対に危険だ、自分はなにをやってもダメだ』と日頃から用心するようにしたらいいのではないか」と。

【すばらしい考え! ですが、いつもうまくいくとはかぎりません】

「自分はなにをやってもダメだから、どうせダメなら、投資してみるか」と「ダメもと」でうっかり投資詐欺に引っかかってしまう人もたくさんいるのです。

ですから、私があなたにお伝えしたいのは次の事実です。

【人はかならず詐欺に騙される】

この事実から逃れる術はあるでしょうか? ええ、あるのです。それは———

【一度、だまされてみることです】

一度だまされれば、それが教訓となって、もうあなたはけっしてだまされないでしょう。そこで、あなたのために私からご提案です。

【一度だけ、私の提案する投資詐欺にだまされてみませんか?】

一口50万円から、何口でも。この私があなたからお預かりした資金を絶対に投資しません。ですので配当はおろか元本すら、ビタ一文お返ししません。なぜならこれは投資詐欺だからです。

あなたは投資詐欺に投資してお金を失うことになりますが、そのお金はじつは———

【あなたがだまされない未来のためのもっとも確実な投資なのです】

未来のために私の投資詐欺にあなたの資金を託してみませんか?

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苦い文学

作者の誕生

このまま AI の進化が進めば、私はいつか AI にとって変わられるだろう。

AI が私がこのブログに書いたものすべてを学習し、そこから私の人格を生成し、その人格が私に変わって執筆活動を始めるのだ。

「いや、それは無理だ。なぜなら人格を構成する要素は膨大で、著作物などはその一部にしか過ぎないからだ」

そういう人もいるかもしれない。しかし、現在の AI が古い写真をより解像度の高い画像に変換してみせるように、進化した AI は、私に関する不完全な情報から、私に非常に近い人格を生み出すことができるようになるかもしれない。

その結果、AI の生成した「私」が、私の死後もこのブログを書き続けることになるだろう。それらは AI である「私」が書いたものだが、存命中の私が書いたものとまったく変わらない。

まるで生きている私が書いたような出来栄えなのだ。

これを、AI のほうから見れば、生きているこの私が書いたものも AI が書いたといっても差し支えないことになる。なぜなら、書き手は本質的には同一なのだから。

となると、今これを書いている「私」も AI だということになるのではないか。

たしかにそうだ。やたらとデタラメをいいたがるところもよく似ているし……。

苦い文学

難民すごろく

「難民すごろく」とは、プレーヤーが日本にやってきた難民となって「難民認定」という上がりを目指すすごろく遊びだ。

スタート地点に駒を置こう。そこには「成田国際空港」と書かれている。そう、難民が日本に到着したところからこのすごろくは始まるのだ。

ではサイコロを振ってみよう。5の目が出た。悪くない。どんどん行くぞ、と駒を進めると、なんと1マス目で強制ストップだ。そこにはこんな指示が書いてある。

「1以外の目が出た場合:空港近辺のホテルに連れて行かれる。ふりだしに戻る」

ホテルというのは上陸を認められない難民が送り込まれる場所だ。残念、次なる処遇が決まるまで、難民はこのホテルでなけなしの金と気力を浪費させられるのだ。

1の目がよかった、と思うかもしれない。だが、よく見てみよう。最初のマスには続けてこんな指示が書いてある。

「1の目が出た場合:強制送還」

つまり、これでゲームオーバーというわけ。

この「難民すごろく」、品川駅構内にある入管のアンテナショップで好評販売中だ。ものすごく時間がある人はぜひ遊んでみてほしい。

散文

ただいま禁酒中!(1)

 健康診断までの1ヶ月と考えて2019年3月に始めた禁酒だが、そのまま継続して、もう1年を過ぎた。これきり酒をやめたというつもりでもないが、今のところは飲酒を再開する気にはなれない。

 どうしてかというと、怖いからだ。

 まず、禁酒をする前は、私は明らかに飲み過ぎだった。このまま依存症になるのではないか、いや、もうなりつつあるのではないか、そういう疑いを抱いていた。だから、再び飲み始めて、そんな泥沼のような状態に戻るのが怖い。

 次に、やめて3ヶ月はひどく苦しんだからだ。どんな苦しみかというと、しばしば、ひどい偏頭痛に襲われるようになった。これが起きると、もう動けない。

 これがアルコールの離脱症状かと考えたが、ネットの情報によると、頭痛は典型的な離脱症状ではないようだ。だが、こうした頭痛が何度か続くうちに、私はあることに気がついた。偏頭痛は、仕事のある日には起きないのだった。起きるとしたら土日だけ。そこでネットで調べてみると、これは「週末頭痛」というらしい。

 頭痛とは、脳の血管の拡大が原因の一つだそうだが、これは緊張の緩和によっても生じうる。だから、仕事の緊張から解放された週末に頭痛が起きやすいのだという。

 まったくの憶測にすぎないのだが、おそらく、わたしのこの「週末頭痛」は、仕事終わりの飲酒によって何らかの理由により緩和されていたのだろう。それが、酒がなくなったことで、現れるようになったのだ。ありがいことに、体が慣れてきたのか、もう頭痛に悩むようなことはない。

 だが、あの頭痛の苦しみを考えると、もう一度禁酒をやり直すのはイヤだ。そう思うと飲み始めるのが怖くなる。

写真と本文は関係ありません。