散文

カとガ(7)

ベルベル語をラテン語とアラビア語方言の間に挟み込む、これが秘策だ。

ベルベル語とは、アラビア語や古代エジプト語と遠い親戚関係にある言語だ。この言語は、ローマ人たちが地中海に覇権を唱える以前から、北アフリカを中心に広く使用されており、当然、ラテン語との接触もありえた。

ラテン語の cattus がアラビア語に伝わったとするには、説明しにくい事柄がいくつもあることを述べたが、cattusがまずベルベル語にするりと入り込み、それから後代になって北アフリカにやってきたアラビア語にぴょんと飛び移った、と考えれば、ラテン語とアラビア語だけを見ていては説明のつかない事柄も解消する、というのだ。

だが、この説を検証する前に、私は北アフリカのアラビア語方言について観察されるある悪癖を前もって告発しておかねばならない。それは、なんでもベルベル語のせいにしてしまうということだ。

例えば、北アフリカのアラビア語にAという特徴が見られるとしよう。そして、この特徴が標準アラビア語にも他地域の方言にもないとき、人は決まってこう結論づける。

「これはベルベル語の影響だ」

いや、ベルベル語に関連づけるのは問題ないのだ。問題はその後だ。そこから「ではベルベル語はどうなっているのだ」などと調べる人はまずいない。なぜなら、たいていの人はベルベル語など知らないから。問題をベルベル語のところまで運べばそれで終わり、もうカタがついた。「これはベルベル語の影響だ」で解決済みにされた例を、私はいくつも見てきた。この qaṭṭūs/gaṭṭūs 問題だってそのひとつだ。

だから、ベルベル語など持ち出されても、警戒する猫のように私は容易に飛びつかない。だが、噂をすれば猫で、最近まともな議論のあることを知った。