散文

思いは実現する

今年の六月、チュニジアに滞在していたとき、私はホテルの部屋に鍵を忘れてしまい、入れなくなった。

こんな失敗をしたことは一度もなかった。私はフロントに行って鍵を開けてもらうことにしたのだが、それがきっかけであることに成功することになった。その内容については以前書いたので繰り返さない。だが、後になって思い返してみて、もしかしたら、自分は無意識のうちに鍵を忘れたのかもしれない、とも考え始めた。

そして昨日、私は喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら、パソコンを開いていた。私の隣の席には若い男性が座り、その脇には大きなスーツケースがあった。

私はといえば、あることをやらねばいけなかったのだが、何週間も先延ばしにしていて苦しんでいた。パソコンを開いて取りかかろうとしても、体が拒否するのだった。しかしこれを終わらせなければもう一歩も進めない、やろう、と決意してパソコンの中のファイルを開いた。

そのとき隣のスーツケースが倒れてきて、私のアイスコーヒーを倒し、キーボードにコーヒーをぶちまけた。

私は慌てて立ち上がり、パソコンをハンカチで拭いた。だが、コーヒーは内部に浸み入っているようで、逆さにすると茶色い液体が垂れてくるのだった。

私はパソコンの電源を切った。危険だからだ。完全に乾くまでは電源を入れるべきでないという。調べると浸水したパソコンは使えなくなる可能性が高いのだそうだ。

今、私は乾くのを待っている。パソコンからはほのかにコーヒーの香りが漂っている。