私は今、無職だ。ついにAIに仕事を奪われたのだ。
私の心の中にはやるせない怒りと、思考マシンの横暴を許す世界への憎しみがある。それは私を蝕み、苦しませる。私にはもはや愛することすらできなくなったのだろうか?
だが、私は踏みとどまる。いつか見返してやる。私は負けない。
街を歩けば、人々は私を嘲笑う。
「ハハ! やっこさん、AIに仕事を奪われたんだって!」
「奥様ちょっと、お聞きになって? あの人ったら、AIに……!」「あら、まあ!」
人々の愛のない言葉が私にはつらい。苦しい。だが、いつか見ていろ!
それに、わずかだけど、私に優しい言葉をかけてくれる人もいる。助けの手を差し伸べてくれる人も。それどころか義憤に駆られて「これは本当に放っておけない大問題だ」と言い出す人も……。
「え、そうなのですか。私はただのAIに仕事を奪われた男に過ぎないのです」
「いいえ、あなたはAIに仕事を奪われた人間のひとりです。あなたの問題はあなただけの問題ではないのです。人類すべてがいずれ直面する問題なのです。今こそともに立ち上がりましょう!」
その人は私のために動き出してくれた。裁判で訴えれば勝ち目があるのではないかと考え、まずAIに質問した。
AIは答えた。「この人が仕事を失ったのは、能力不足だからです」
ああ! 私は、私は……AIに仕事を奪われたもAIに奪われた。