苦い文学

死後の裁き

私は、天国に行くために、死後の取り調べを受けていた。調書を手にした係官が前に座っている。

私は生前に成したあらゆる善行を語った。困っている人、貧しい人、悩んでいる人、苦しんでいる人で、私の温かい助けを得なかった人はいなかったのだ。

だが、係官は手を振って遮った。「そういう話はいい。聞きたいのは、申請者自身が困ったり、苦しまなかったのかどうかだ」

待ってましただ。私はここぞとばかりに自分が生前に舐めた苦しみ、悩み、貧苦、絶望を並べ立てた。

「ふむ」と係官。「屈辱はどうかね」

「もちろんです! 屈辱どころか、汚辱も嘲笑も軽蔑も! これこそ私が生前受け取ったたったひとつの報酬なのです!」

「だが、それで申請者自身はどうしたのかも教えてほしい」

「どうしたって、耐えました。こらえました。しかも笑みを絶やさず! 涙の数だけやさしくなりました!」

天の係官の顔色がたちまち曇ったのを私は見逃さなかった。

「耐えただと? やさしくなっただと? 申請者はそれだけの苦しみにありながら、泣き叫ばなかったのか。見苦しく取り乱さなかったのか。裸で外に飛び出さなかったのか。それどころか、他人にナイフで切りつけもせず、幼児をいじめ抜いて殺さず、女たちを辱めもせず、密かに製造した爆弾を大通りに仕掛けもしなかったとは。信じられん」

そして係官は私の調書を丸めてゴミ箱に放り捨て、冷たく宣言した。

「もう一度やり直し」

そんなわけで私は再びこの世に生を受けることとなったのだ。もう天国に行ける気などしないし、てか、頼まれたって行くもんかだ。