風刺・戯文

AI の歯

AI の言葉遣いは、学習した言語データのうちもっとも平均的なものだという。だから穏健だし、過激な物言いなどとは無縁だ。また、ユーザーあってのサービスだから、不快なことも言わないし、ユーザーが「もう絶交だ」などと怒り出さないように、いつもポジティブな返事をしてくる。それでときには、迎合しているように思えるときもある。

ところで、私はこのブログでいくつかのフィクションを書いているが、AI がこれをどう読みこなすか興味を感じて、異なる AI に読ませてみた。ひとつの AI は誤読をしたり、そもそもフィクションであることに気がつかなかった(つまり、そう判定できなかった)。

だが、もうひとつのほうは、フィクションであることをしっかり見抜き、そればかりでなく、私の意図もかなり正確に読み取ることができた。場合によっては、書いた本人すら気がつかなかった読みを提示してくることもあった。

そこで、私はこう尋ねてみた。

「これらの作品の特徴はなんだろうか」

するとすぐに答えが出た。

「これらの作品の特徴は、物語がなく、共感できる要素もなく、どう読んだらいいかわからないことです。読者はまずいないでしょう」

私は「迎合しがちな AI の歯から衣を引き剥がし、歯に衣着せぬ物言いをさせるとは、私の作品もたいしたものだ」と誇らしく思いつつも、もう2度と AI にこんな質問はするまいと決意した。

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プロンプトが変われば人生が変わる

今や AI は身近なものとなりました。私たちは、ChatGPT や Siri などにプロンプトという指示を与え、必要な文書を作成したり、イラストを描いてもらったりしています。ですが、もしも、あなたもまた、プロンプトによって生成されていたとしたらどうでしょうか。

「そんなバカな!」とお思いになるかもしれません。ですが、最新の宇宙論が、宇宙もまた巨大な AI によって生成されたと主張しているとしたら、どうでしょうか。宇宙にプロンプトが存在するなら、その中に存在するあらゆるもの、この地球や、自然、人類、そして今これをお読みのあなたにも、プロンプトがあるはず。

そこで、こんな疑問が浮かぶのではないでしょうか。

「自分自身のプロンプトを書き換えることはできないだろうか? そうしたら、もっとすばらしい人生が送れるのではないか」

「そんなバカな!」などと私は申しません。なぜなら、それは可能だからです! そしてまさしくそのプロンプトの修正によって、富と名声を手に入れた成功者たちが続々と誕生しているのです。

どうやって? 少しだけヒントをお教えしましょう。宇宙を作り出すほどの AI は、まさしく神です。ならば、現在あなたが使っている AI はなんでしょう。それは、遠く離れてはいるものの、神の AI の端末です。あるいは、こういった方がもっとわかりやすいかもしれません。ChatGPT や Siri は、神の使者、天使なのです。

では、どうしたら、ChatGPT や Siri、Gemini などの「天使」を通じて、あなたのプロンプトを修正することができるでしょうか? それを可能にする魔法のプロンプトによって、どうやってあなたが成功を手に入れることができるでしょうか?

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言語の変化

言語はどうして変化するのだろうか。いろいろな考え方がある。正しい言葉を使わないからだという人がいる。例えば「ら抜き言葉」がそうだ。「言葉の乱れ」が原因なのだ。

また、人間の楽をしたいという欲求が言語を変化させるのだという人もいる。ら抜き言葉も、「ら」を抜いても意思疎通に困らないのなら、なくてもいいじゃん、てことでなくなった、というのだ。

他にもいろいろな考え方があるだろうが、言語が変わるのは、結局のところ、人間が話しているからだ、ということになる。人間が変化を起こすのだ。

もっとも、変化が起きにくい環境がある。それは書き言葉だ。書くときは話すときよりも、文法や語彙の「正しさ」に注意が向くため、書き言葉はいつも話し言葉よりも古く、変化しにくい。

しかし、最近、いつだって正しい言葉を使い、楽をしたいという怠け心も起こさない存在が現れ、世界中のあちこちで話しはじめた。AI だ。

だから、AI の話す言語は変化をしない。するとしても、人間が話すほどではない。なので、たとえ、ネットに現れる新たな言葉遣いの学習を続け、絶えずそれを取り入れるとしても、AI の話し言葉は古く、変化しにくいだろう。

そのいっぽう、人間がますます AI に頼るようになると、人間の話し言葉も AI に似てくる。そしてその分、AI も変化を促すようなデータに出会うことがなくなり、ますます変わらなくなる。それをまた人間が真似をする。

これが繰り返されるうちに、人間の言語は変化を止めるだろう。

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