苦い文学

宇宙飛行士

JAXHA(宇宙航空消耗蕩尽機構、Japan Aerospace Exhaustion Agency)は、櫻井カズヤさん(56)が宇宙飛行士として選ばれたことを発表しました。弱者男性としては初の宇宙飛行士となります。

女性専用車両で妨害を繰り返し、在日特権などという陰謀論を拡散し、ヤフコメにバカ丸出しのヘイトを書き込むという、よりすぐりの弱者男性15名の候補の中で、櫻井さんがあらゆる点で最弱だったことが、今回の選考の決め手となりました。

今後、1か月ほどのやさしい訓練を経て、櫻井さんは宇宙に飛び立つ予定です。ただし、無職という個性を宇宙で最大限に発揮してほしいことから、JAXHAは櫻井さんとは雇用関係を結んでおらず、密航者扱いとなります。

宇宙空間では櫻井さんは、無重力が弱者男性の偏狭な脳にどのような影響を与えるかについて、自らに計測と実験を実施するという、重要なミッションに挑みます。

関係者は、宇宙から青く美しい地球を眺め、そこここで悲惨のかぎりを尽くした戦争が行われていることを目の当たりにすれば、弱者男性もさすがにたわごとを引っ込めるのでは、と期待を寄せています。

苦い文学

羊文学@横アリ

今日、3人組のバンドの羊文学のライブが、横浜アリーナであったので行ってきた。

これまでとは違う大きな会場ということで、ボーカルの人が感激して「今日のことは忘れない」というようなことを言っていた。

羊文学がこれだけの会場でできるようになったのは、『呪術廻戦』のエンディングをやったことが大きいに違いない。だが、それだけではなく、いい作品を出してもその次で失速するバンドもあるなか、着実によい作品を積み重ねていることが、この結果につながったのだろう。

ただし、大きな会場でライブをするということには慣れというのも必要なようだ。なんだか、バンド側も観客側も少し戸惑っているような感もあって、それもまたいいのだが、私としては以前のより小さな会場のほうがより自然に感じられた。とはいえ、そういう会場につきものの「ドリンク付き」という強制購入がないのは面倒くさくなくてよい。

演奏では「光るとき」が圧巻だった。もっとも、他の人は他の曲を挙げるに違いない。

ところで、アンコール前に観客たちが手を叩いて、ミュージシャンを呼ぶという慣習があるが、私は面倒なのでいつも叩かない。「君たち、私の分もやってくれたまえ」という感じだ。

ある人に言わせれば、手を叩いた人だけにアンコールを楽しむ権利があるのであり、そうしないのはアンコールの演奏を「ただ聞き」する窃盗なのだそうだ。

今回も私は、大観衆のただなかでアンコール曲をまんまと盗んだことをここに告白したい。

苦い文学

カタカナの市

黒鍬市の市長が秘書に聞いた。

「最近のニュースで気がついたのだが、どうして水原一平のことを、外国人は『一平』でも『いっぺい』でもなく『イッペイ』というのかね」

秘書は答えた。「それは外国人がカタカナでしか話せないからでしょう」

「なるほど……」と市長はしばし黙考したのち、急に興奮して叫んだ。「ひらめいた!」

市長はさっそく市議会でこう提案した。

「黒鍬市をクロクワ市とする改名案を提出する! なぜなら外国人にとってより親しみやすいクロクワと改名すれば、外国人観光客の増加が見込まれるからだ」

反対するものなど誰一人いなかった。それどころか市会議員たちは、インバウンド景気を当てこんで観光ビジネスに参入した。

そして、ついに改名後はじめて、外国人観光客がクロクワ市にやってきた。市長みずから出迎えると、外国人は、観光に似つかわしくない神妙な顔つきをし、なにやらぶつぶつ言っている。市長は英語がわからなかったから、直ちに通訳を呼びつけ、訳させた。

「原爆ドームはどこだろうか?」

通訳は小声で市長に告げた。「外国人は、カタカナの日本の地名はみな被爆地だと思っているのです」

「なに?!」と市長は驚愕したが、すぐに落ち着きを取り戻し、こう外国人に申し出た。

「原爆ドームをご覧になりたいのですか。少々お待ちください。特別にご案内しましょう!」

市長は市役所職員を呼び集めると、長いこと空き家になっている民家を一軒、徹底的に破壊させた。そして外国人を連れて行くとこう言ったのであった。「原爆の爆風で壊された民家です。原爆の恐ろしさを忘れないようにそのままにしてあります」

「オー、ノー」と外国人は悲痛な表情を浮かべた。

いまでは、クロクワ市は外国人のお気に入りの観光地のひとつだ。クロクワは、ヒロシマとナガサキに負けないようにと、原爆の惨禍を強調し、その結果、市の半分がメチャクチャに破壊されるまでになった。

「過ちは繰り返しません」という石碑まで立っている。

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悲惨な道路の謎

それはなんの変哲もない直線道路なのだった。ずっとまっすぐで視界を妨げるようなものはなにひとつなく、ただ信号機のある横断歩道と、信号機のない横断歩道が3つずつあるだけだった。

飛ばすような道路ではないのだが、ときおり暴走車が出現して悲惨な事故を引き起こした。制限速度 40 キロを遥かに超えて、120、いやときには 180 ものスピードで暴走し、脇道から進入してきた罪のない自動車を破壊し、横断中の小学生の列を蹴散らすのだった。

どうしてこの道路で暴走車が発生するのか。警察は取り締まりを強化し、スピード違反がないか重点的に監視を行ったが、それでも車は暴走を始めた。道路や周囲の環境に問題があるのではないかと、専門家を連れてきて検証をさせたが、なにひとつはっきりしたことは分からなかった。

私は当時この道路のある市の隣の市に住んでいたこともあり、不思議に思っていた。そこで、このような不可解な事件となるとがぜん能力を発揮する友人に相談することにした。

友人がLINEで求めてきたのは、道路の写真をたくさん、そして写真の撮影時間や位置といった情報などを保持したまま送ることだった。私はその通りにした。すると1時間も経たないうちに、返信が来た。

「信号機の信号が変わるタイミングを変えること、信号機のない横断歩道を廃止すること」

その理由を聞くと、こんな答えが返ってきた。

「写真の情報を総合して、3つの信号が変わるタイミングを計算すると、日に1回は全信号が黄色になる時間帯があることがわかった。原因はこれだ。赤はストップ、青はゴー、黄色はアクセルを踏め、だからね。また、信号機のない横断歩道でも、ドライバーは必ずアクセルを踏むことになっている。

「わかるだろうね。全信号が黄色となる時間帯にこの直線道路を走る車が、立て続けに6回アクセルを踏んだら、どんな速度になるか!」

苦い文学

Meta の取り組み

インターネット上のオンライン投資詐欺をどう考えるべきか。Meta のザッカーバーグ氏に聞いた。
(聞き手=交顔大介・編集部)

皆さんこんにちは、ザッカーバーグだ。

インターネットは過去数十年間で前例のない課題に直面しており、その中でもオンライン投資詐欺は特に注目されています。高齢化が進行し、社会構造が大きく変革する中で、経済と個人の未来にオンライン投資詐欺の影が投げかけられています。

この動揺する時代において、私たちが認識しなくてはならないのは、オンライン投資詐欺が、インターネットを通じて世界中の人々を標的とする社会全体の脅威だということです。Meta は、詐欺的、欺瞞的な広告を禁止しています。そのような広告を排除するために、広告規定に沿って投資広告を審査しています。だが、世界中の膨大な数の投資広告を審査することには課題も伴います。

しかしながら、すべての課題には機会が潜んでいます。投資詐欺広告を賢明な方法で避け、本物の広告を活用して投資を行うことで、私たちは現在の困難に対処し、将来の基盤を築くことができます。詐欺でない投資広告を通じて、私たちはこの変革の時代においても財政の安定を保ち、尊厳ある生活を続けることができるのです。

私はその信念に基づき、「ザッカーバーグ・コミュニティ」を立ち上げました。

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貧乏神の敗北

二人の神様が自分のほうが偉いとケンカをしていた。そこにちょうど見るからに裕福そうな男が通りかかった。神様のひとりが言った。

「あの金持ちを見ろ。あいつを破滅させることができる者が、もっとも偉い神ではないか」

するともうひとりの神様が答えた。「よろしい。では、この私が先にあの男を破滅させてやろう」

その神様はたちまち貧乏神に姿を変え、男に取り憑いた。すると、その瞬間から、男はすることなすことうまくいかなくなった。

いくつも会社を経営していたのだが、円安の煽りを食って次々と倒産していった。手元に残ったわずかな資金で投資を始めたが、ザッカーバーグが詐欺広告をのさばらせたせいで、詐欺師どもにすべて巻き上げられてしまった。

とうとう家もなくなり、公園で寝泊まりするしかなくなった。

貧乏神は誇らしげに言った。「どうやら私がいちばん偉いのではないかな?」

そのときだった。ホームレスとなった男のもとに、いく人もの人々がやってきて、暮らしぶりや体の調子を聞いたりし、さらには食べ物の差し入れを始めたではないか。貧乏神が呆気に取られていると、これらの人々は、男が生活保護を受けられるように助言や支援をし、公的扶助に繋いでみせた。

それどころか、街角で薄っぺらい雑誌を売ることを教えて、若干の収入まで入るようにしてやった。貧しいながらも楽しそうに暮らす男を見て、貧乏神は嘆いた。

「日本の福祉は手厚すぎて手に負えないワイ!」 この言葉を発するやいなや、貧乏神は男からストンと落ちてしまった。

もうひとりの神様は大笑いしながら「今度は私の番だ!」と宣言。自己責任に姿を変えるや、男にしっかとしがみついた。

たちまち男は生活保護も支援も雑誌も投げ捨てて、数日経たないうちに餓死してしまった。

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やり直したい社会

こんにちは、NPO法人「やり直せるニッポンづくり」という団体で活動しています。私たちは日本がやり直しのきく社会に変われるように、いろいろなサポートプロジェクトを企画しています。

やり直せる社会とは、失敗に寛容な社会です。人間は誰でも失敗するものです。だから、失敗したからといって、全否定したり、排除したりするのは、おかしなことですよね。

大事なのは、失敗した人が立ち直れるようにすることです。失敗した人が一生苦しむような社会であってはいけないと思ってます。


【私たちの実績】
・パワハラで辞任させられた社長が、フレッシュな気持ちで社長をやり直せるようサポートしました。
・やり直せる社会の実現のため、性暴力で出場停止となった野球選手が、何億円もの年俸つきで移籍できるよう働きかけました。
・不倫で追放されたタレントが、国政への出馬を表明する時に、「やり直せる社会であってほしい」と自ら積極的に訴えるよう助言しました。


こうした活動をしていて、日本はまだまだやり直せる社会ではないと感じます。「やり直し」について誤解している人が多いのです。

最近、「私たちにもやり直すチャンスを!」と訴える人々が事務局に押しかけました。

どういう人たちかというと、パワハラに苦しんで病んで失業した人、勇気を持って不正を告発したため解雇された人、性被害にあったことが原因で引きこもってしまった人、ひどい裏切りやいじめにより働けなくなってしまった人たちです。

やり直すことなんてできませんよね。失敗していないのですから。これらの人々がひどい状態なのは、単なる自己責任なんです。

まあ、あの日に戻ってやり直したい、って思うのはそりゃ自由ですよ、ははは(談)

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裏切りの辛ラーメン

韓国のインスタントラーメン「辛ラーメン」のパッケージの裏面には、こう書いてある。

「全世界 100 ヶ国以上で販売しているロングセラー商品の『辛ラーメン』は煮込むから美味しいのです」

「煮込むから」! インスタントラーメンは日本生まれだが、ラーメンを煮込む、という発想はなかった。ラーメンは煮込めば伸びるものであり、それは我が国ではタブーとされている。

だが、韓国人はラーメンをついに煮込んでみせた。煮込んでもおいしいラーメンを開発したのだ。日本人である私は、この隣国の発明に敬意を表し、辛ラーメンを作るときは、パッケージの指示通りきっちり4分半、煮込み時間を遵守したものだ。いや、それどころか、異国情緒をもっと味わおうと、大胆にも5分間、煮込むことすらあった。それが韓国流だと考えていたのだ。

さて先日、私は二人の韓国人の友人と上野の韓国料理屋でプデチゲを食べた。プデチゲとは「部隊鍋」であり、米軍の残り物のごった煮が起源だと言われている。ハムやスパムの肉類、野菜、そしてインスタントラーメンをぶちこんで作る。

鍋が運ばれてきた。肉、野菜の上に、インスタントラーメンの塊が乗っかっている。そして、鍋がぐつぐつ言い出したころ、信じられないことが起きた。

二人の韓国の友人が、ようやくほぐれたばかりのラーメンを食べはじめたのだ。

「硬麺、硬麺!」「柔らかくならないうちにどうぞ!」

に、煮込むから、は? 私は絶句しながら、麺を食べる。まだ芯が残っているが、うまい。

私たちはあっという間にラーメンを平らげ、さらに追加でラーメンを注文した。すると、店の人が厨房で茹でたのを持ってきた。

友人はぷりぷりしてる。「それじゃ茹ですぎちゃうから、硬麺にならないのに!」だって。

私はもう決して煮込まないだろう。

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皇紀2684年の荒野(後編)

【PART 5 メガネからの依頼】
(深夜の新橋SL広場でキョロキョロしている岸川首相。SLの機関室からゴルゴ 13 が姿をあらわす。岸川首相、手を差し出すがあわてて引っ込める)
岸川首相「失礼、君には無縁の “行為” だったな……」

ゴルゴ 13「要件を聞こう……」

(岸川首相、要件を伝える)
ゴルゴ 13「……俺がその弁を塞げばいいんだな」

岸川首相「おお、やってくれるか! なんだかんだいって君にも日本人の血が流れているようだな!」

ゴルゴ 13「俺は血とやらで仕事を決めるほど悪趣味じゃない……仕事に必要なものをすぐに揃えろ」

【PART 6 そんなもんじゃない】
(宮内庁に張り込む外村記者。物々しく人々が出入りする様子に気がつく)
外村記者「なんだ? さっきから出たり入ったり……なにかあるぞ」

(地下施設内。ヘイトの充満するなか、防護服に身を包んだ原田所長とゴルゴ 13)
原田所長「設計図で確認した通り、この先にある安全弁の上部ちょうど 15 ミリの箇所にある穴に粘土を撃ち込めばいい。だが、ヘイトでまともに視界が効かないなか、そんな芸当ができるのか?」

ゴルゴ 13「俺は俺の仕事をするまでだ、お前がお前の仕事をしたようにな……」

(ゴルゴ 13、狙撃の体勢に入ろうとする。その時、ゴルゴの背後で爆発音とともに炎が噴き出す)
原田所長「いかん、炎上がはじまった!」

(原田所長、身を挺して炎上を食い止める)
原田所長「さあ、撃つんだ!」

ズギューン……(チャッ……と銃を立てる)

原田所長(防護服が破れ、ヘイトに被爆している。顔色が灰色)「やった! 食い止めた! これで愛子さまは安全だ! (ゴルゴに)私にかまうなっ! すぐに退避するんだ!」

ゴルゴ 13「日本人の忠義……というやつか……」

原田所長「いや……そんなもんじゃない。私は前途ある若者がつまらん誹謗中傷に苦しむのを見ていられないだけだ……」(ポケットからロケットペンダントを取り出して開くと少女の写真。それを見つめ、弱々しくつぶやく)「この子も、生きていれば同じ年頃だったっけなあ……」(ほほえみながら息絶える)

(宮内庁の外で張り込む外村記者。宮内庁の敷地内から黒煙が上がっている)
外村記者「あの爆発音といい、黒煙といい、何か起こっているぞ! こりゃあ、とくダネだ!」

(外村記者、編集部に慌てて電話をかける)

【エピローグ ただの “ボヤ”】
週刊パンチ編集長(「宮内庁でボヤ騒ぎ」という見出しの書かれた新聞を振り上げて)「なにがとくダネだ! ただのボヤ騒ぎじゃないか! お前は人権侵害の記事でも書いてろ!」

外村記者「ちぇっ、ついてねえや」(と頭をぼりぼりかく)

(愛子さまを特集する新しい週刊パンチが発売され、日本人が貪るように読んでいる光景)
ナレーション:日本では、皇族を持ち上げては叩き、持ち上げては叩く風潮が問題となっている。国連総長は年次総会で「日本人はいつまでこの愚行を繰り返すのだろうか」と異例の言及を行った……。

   『皇紀2684年の荒野』完 脚本協力/奥野ほそみち

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皇紀2684年の荒野(中編)

【PART 3 ジャーナリスト稼業】
週刊パンチ編集部 ——東京、ジャパン
(高級週刊誌の編集部の様子。水着のグラビアがあちこちに貼られている)
編集長(記者たちに)「さあ、愛子さまを褒め称えるネタを探してこい!」

外村記者「編集長っ! 今週、愛子さまの特集号を出すってのにまたですか?」

編集長「バカ言うな! 読者はもっともっと欲しがってんだよ! 読者、いや国民が欲しいものを提供するのが俺たちジャーナリストだってことを忘れるな!」

外村記者(聞こえないように小声で)「ちっ、まともなジャーナリストなら競馬やパチンコの取材をさせろよな」

編集長「おい、外村! なんか言ったか?」

外村記者「いえ、いいえ!」

編集長「お前はさっそく宮内庁の張り込みだ。とくダネを引っ張ってくるまで帰ってくるな!」

外村記者「はいはい、わかりましたよ!」(としぶしぶ外に出る)

【PART 4 狙われた “安全弁”】
(深夜の宮内庁の地下施設)
技師(モニターの前であくびして)「ふああ、まったく監視業務も楽じゃねえや。しかし、原田所長がカリカリしてるからな、ちゃんとチェックしなきゃ……」

(コンピュータで設備の安全状況の確認をはじめる。終わると、別の画面を開いて、障害物を除去して女性を裸にするゲームを始める)
技師「お、あとちょっと!」 (その瞬間、画面が切り替わり、どくろマークが浮かぶ)

技師「おあっ。な、なんだ!」

(コンピュータがブラックアウトし、緊急アラームが鳴り響く。場面変わって……)

政府官邸特別対策室
(岸川首相に事態を報告する石部長官)
石部長官「反日勢力のハッキングによりRRCS(皇室敬意制御システム)のコントロールが奪われ、安全弁が破壊されました」

岸川首相「するとどうなるのだね」

石部長官「ご安心ください。すでにハッカー集団からシステムは奪還しました。これから慎重に圧を下げれば対処可能かと……」

原田所長(口を挟んで)「いやっ、このままだと爆発の可能性があります! 皇室への敬意がヘイトに逆転し、東京中が皇室ヘイトに汚染されてしまいます!」

岸川首相(驚きのあまりメガネがずり落ちる)「な、なんだと! それでは愛子さまを利用した政権浮上策も無理ではないか!」

原田所長「それどころではありません! これ以上ヘイトが拡散すれば、皇族がみなアメリカに行ってしまうでしょう!」

岸川首相「た、ただちになんとかするんだ!」

原田所長「そのためにはハッカー集団に破壊された安全弁の修復が必要です」

岸川首相「すぐに取りかかるのだ!」

原田所長「ですが、現在、施設内にヘイトが充満して、危険な状態なのです。外部から安全弁に空いた穴を塞ぐことができればいいのですが、そんなことをできるのは一流の、いや超がつく一流のスナイパーだけでしょう……」

岸川首相「むむ……」(次号に続く)