今朝、電車に乗っていたら、急停止して、車両内の電灯が消えた。しばらくしてアナウンスがあった。
「電気の点検を要する箇所に停車したため、すべてのパンタグラフを下げています。そのため、車両内の室内灯、暖房、送風が止まっております。車両内が暗くなっております。スリや置き引きに遭われませんよう、お気をつけください」
このアナウンスを聞いて私は軽く衝撃を受けた。スリだと? 現代の日本にはスリはいない、いるのは外国だけだ、そう教えられてきたのに、スリだと? 私はてっきり、電車の遅延に困り顔の乗客をせめて楽しませようと、車掌がちょっとした冗談を言ったのだと思った。昔、ジャングル・クルーズで、存在しない「首刈族」が私たちに愉快な刺激を与えたように、いもしないスリでイタズラを仕掛けたのだ(乗り物関係者はこういうジョークが好きと見える)。
だが、携帯で調べてみると、これは車掌のおふざけなどではない、ということがわかった。ニュースによれば、最近、日本でもスリが増えているというではないか。
私はこのニュースを見て、日本の将来への不安がすっかり解消した。私たちの素晴らしい与党に日本を任せて大丈夫、と確信した。
ほとんどいないと言われていたスリを増やせた政府にとって、子どもを増やせないわけなどないのだ。それこそ赤子の手をひねるようなものだ。