苦い文学

乳首の証明

夏休みの自由研究として「どうして男はチューブトップを着ないのだろうか」について調べてみた。

毎日あまりにも暑いので、ヘソだしチューブトップを着ている女性がうらやましくなったからだ。

もちろん、男がチューブトップを着ないというわけではない。探せばどこかにいるだろうし、特別な場面では着るかもしれない。だが、街をに出てみると、チューブトップ・ヘソ出しで歩いている中年男性はまるで見かけないのだ。若者すらいない。これはどうしてだろうか。

さて、インターネットで調べてみたら、すぐに答えが見つかった。そのサイトによれば、「男はチューブトップを着ない」という命題は、以下の2つの命題から導き出されるのだという。

「男は乳首を隠してはならない」
「女は乳首を隠さねばならない」

この命題は次の2つの命題を論理的に引き出す。

「男は上半身裸になることができる。なぜなら乳首を隠してはならないからだ」
「女は上半身裸になることができない。なぜなら乳首を隠さねばならないからだ」

この2つの命題は次のように解釈することができる。

「女は乳首を隠しているかぎり、肌を露出することができる」
「男は乳首を隠さないでいるかぎり、肌を露出することができる」

男のほうの命題は、次のように言い換えるとわかりやすくなる。

「男は、乳首を隠していると認識されるような様態での肌の露出は許されない」

ゆえに「男はチューブトップかつヘソ出しは許されない」Q.E.D.

ここまでが、そのサイトからの無断引用だ。もっとも、最近では性のありかたも変わってきているから、この証明そのものは、もはや普遍的なものとは言えないのではないかと思われる。

それにしても私はこの証明を読みながら、あの有名な古い歌を口ずさまずにはいられなかったのだ。

隠すのは男の罪  
それを隠さないのは女の罪……