風刺・戯文

宇宙人は人類を監視している

近年、世界各地で UFO の目撃が相次いでいますが、これは UFO に乗った宇宙人が私たち人類を監視しているからでしょう。

それは、UFO の目撃地点が、核施設、大規模テロの現場、戦場などに集中していることからも明らかです。宇宙人は、人類が核をどう使うかに関心があるのです。はっきり申し上げれば、人類が愚行によって滅びないように、監視を続けている、ということです。では、どのように彼らは人類を監視しているのでしょうか。

UFO から目視によって監視しているに違いない、そう思う人もいるかもしれません。それは確かにそうなのですが、考えてみてください。宇宙人は人類よりもはるかに進んだテクノロジーを持っているのです。高度な技術によって、人類のあらゆる場面を記録し、分析している可能性のほうが高いのです。

つまり、ここにいる皆さんの日常のすべてがモニタリングされているのです。これは、今後、宇宙人が私たちと接触してきたときに、大きな問題となると思います。

なぜなら、宇宙人が行なっていることは、盗撮にほかならないからです。これは迷惑行為防止条例と軽犯罪法に抵触する犯罪行為です。それだけではありません。全人類ということを考えると、当然、未成年者も含まれますから、児童ポルノ製造等罪にも関係してきます。仮に「不特定または多数の者に提供する目的」で宇宙に公然と送信したとなれば、天文学的な重罪となるでしょう。

もちろん、これらの法律の対象はあくまでも人類であり、宇宙人ではありません。ですが、宇宙人の盗撮が見逃されるのというのは、不公平な話です。全宇宙を視野に入れた法整備が強く望まれるところです。

風刺・戯文

ピラミッドは宇宙人が作った!

宇宙人が世界の最果てに漂う青い星に飛んできて、人類を発見したとき、この幼い種族の発展を願わずにはいられなかった。

そこで、当時もっとも文明の進んでいたエジプトの王の前に現れ、こう言った。

「私は遠い世界からやってきた最高の賢者だ。私たちの力を、諸君のために提供しよう。望みを言うがいい」

強大な王は言った。「私はかつて、自分が永遠に王国を支配できるようにと、巨大な建築物を作ろうとしたことがあるのだ」

王は、倉庫に入れられたまま忘れ去られていた図面を持ってこさせ、宇宙人に見せた。「ピラミッドだ。だが、どの賢者に見せても、不可能だと言い張るのだ。それで私は諦めていたのだが、もしもお前が最高の賢者というのならば、これを作ってみよ」

宇宙人は王の無知に微笑みながら、承諾した。宇宙人は、異星の未開人のために技術を使用する許可を得るため、さっそく宇宙稟議書を作成し、本星へと送った。その稟議書が宇宙のあちこちで星の数ほどの承認をもらい、いくつもの部署を通過し、最終的な決済が降りるまで、気の遠くなるような時間がかかるのだった。

宇宙人が力を携えてやってくるのをエジプト人の王は待ち続けた。王はついにこの世をさり、次の王が即位し、さらに次の王、そして何代も経て、王朝そのものが変わった。

宇宙人の約束はしっかり伝承されていたから、新たな王朝の王も待ち続けた。そして、さらに数代経て、新たに玉座に登った王は、とうとう痺れを切らして言った。

「そもそも得体の知れぬ賢者に頼ったのが間違いのもとだ。我々でもう作ってしまおう。真剣に取り組めば、きっとできるはずだ」

そんなふうにして、エジプト人たちはピラミッドの建設に本格的に取り組みはじめた。宇宙人がいなければ、そんな成り行きにはならなかったのだから、ピラミッドは宇宙人が作ったといってもいいだろう。