苦い文学

無謀な買い物

この季節、十分な計画を立てずに、軽装で極寒のスーパーに買い物に出発したため、命を落とす事故がたびたび発生します。安全に買い物を行い、無事に生還するためには、事前の準備がなんといっても大事です。

基本中の基本ですが、まず献立を決め、そのために何を買わねばならないかをリストアップしましょう。そして、次にすべきはルートの策定です。事前に店内の売り場の配置を十分に調べた上で、どのようなルートを取れば安全にレジに到達できるかを、あらかじめ研究しておかねばなりません。

さらに、装備にも万全を期す必要があります。半袖・半ズボンなどもってのほか、必ず防寒具を用意しましょう。可能ならば携帯のほかに GPS 機能つきの通信機があると安心です。

もちろん、当初の予定通りに買い物が進めば、これらの装備は無用と言えるかもしれません。

ですが、もしレタスが売り切れていたら? お気に入りの味噌が商品入れ替えでなくなっていたら? 変わりやすいスーパーの様子に翻弄されて、うっかりルートを外れでもしたら、遭難の危険はぐんと高まります。常に最悪を想定して準備しましょう。

遭難した場合は、無闇に動き回るのは禁物です。救助要請が可能ならば、落ち着いて連絡し、「納豆売り場」「豚しゃぶ肉のコーナー」などとしっかり場所を伝えましょう。冷蔵ケースから吹き出す冷気から身を守るために、防寒具を着用し、ビバークテントの中で体力の温存に努めましょう。

また体力の消耗を防ぐために、水と予備の食料を携行しましょう。決して、精算前の食品に手をつけぬように!