苦い文学

チュニジアのベルベル語(2)

チュニジアのベルベル語話者数は正確には不明だ。人口の 1 %にあたる 12 万人とする説もあるが、新しい研究では、その半分ぐらいだとされている。6 万人としても少ないが、もうひとつ重要なのは、チュニジアのベルベル語は、ひとつの言語ではないということだ。いくつもの変種があるため、個々の話者数はもっと少なくなる。

チュニジアのベルベル語は、南部のいくつかの小地域にのみ残っている。だいたい以下の 4 つの地域に分けられる。ガフサ、ガベス、タターウィーンはいずれも南部の都市で、ジェルバ島は有名な観光地だ。

(a) ガフサ東部(トゥマーグルト、セネッドの 2 つの村)
(b) ガベス西部のマトマータ(ズラーワ、ターウジュート、タマズラットの 3 つの村)
(c) タターウィーン(シュニンニー、ドゥウィーラートの 2 つの村)
(d) ジェルバ島(6 つの村)

このうち (a) のベルベル語はすでに消滅してしまったといわれている。もっとも、私自身で確かめたわけではないので、断言はできない。いずれにしろ、現在、ベルベル語が使われているのは (b) 〜 (d) ということになる。(c) のタターウィーンのベルベル語話者は、先行研究を見るかぎり、数百人規模のようだ。私自身、2024 年の 2 月、現地の友人とシュニンニーとドゥウィーラートを旅したとき、ひとりのベルベル語話者に出会ったことがある。

(写真はシュニンニー・ドゥウィーラート間の風景。2024 年 2 月撮影)