その男は、駅前広場の真ん中の暗がりのなか、異様なダンスを孤独に踊り続けているのだった。
コレオグラファーは、思わず孤独のダンサーに歩み寄った。そして、その脇に立つと、彼のように踊ってみた。それはまったく簡単な踊りだった。だが、すぐに自分の振りが似ても似つかぬものであることを悟った。昔、子どものころ、憧れのアイドルのダンスを真似て、思い通りに体が動かなかったときのもどかしさが蘇った。それから何十年経っただろうか。どれだけ彼はこの肉体の芸術について修練を積んできたことだろうか。その彼は今、まるでダンス初心者に戻ったかのような異常な感覚を味わっていた。急に立ち現れた未知のダンスへの畏怖に満たされた彼は、もはやダンサーに声をかけずにはいられなかった。
ダンサーは、まるで銃撃でもされたかのように肉体を痙攣させ、ダンスをやめた。そして、周囲を呆然とした表情で見回した。コレオグラファーはダンサーの前に立つと、賛嘆の念を伝え、驚くべきダンスについて尋ねた。だが、その瞬間、ダンサーの目は光を失い、コレオグラファーにのしかかるようにくずおれたのだった。