日本でも国旗損壊罪の制定に向けて大きく動き始めました。賛否両論のあるこの国旗損壊罪ですが、日本国民にとって意外なメリットも存在します。
「国旗損壊罪は、じつは庶民の家計にやさしいのです」
こう取材班に語るのは経済アナリストの吉田九郎さん。その理由とは————
「日本の国旗損壊罪でかねてから問題になっているのは、日の丸弁当を食べることが国旗の損壊に該当するかどうかです。侮辱の意図がなければ、食べても問題がないというのが通説なのですが、もしも、国旗損壊罪の存在によって、誰もが日の丸弁当を避けるようになった場合、そうした状況で食べるとしたら、侮辱に該当する可能性が高くなります」
ここで吉田さんは新たな観点を指摘します。
「それはさておき、法律上は日の丸弁当を食べてもいいとされているわけですが、それなのに日の丸弁当を食べずに、幕の内弁当や、ステーキ御膳や、ノリ弁を食べたとしたらどうでしょうか。最新の法学説によれば、これは日の丸弁当を侮辱していることになるそうです。そして、この状況が国旗の存在に起因している以上、日の丸弁当に対する侮辱は、国旗損壊罪に該当することになるのです。しかも」と吉田さんは驚くべき結論を提示します。
「この解釈は、弁当だけでなくあらゆる食べ物に当てはまるのです。ですから、国旗損壊罪の制定は、日本人が食べることをやめることになるのに等しいと言っても過言ではありません。これこそが、国旗損壊罪が家計にやさしいと私が主張する理由です。なにしろ食費がゼロになるのですから」
なるほど、とうなずく取材班に、吉田さんは国旗損壊罪のメリットをさらに教えてくれました。
「そればかりではありません。日本人が食べなくなるということは、肥満率が低下するということです。これは肥満を原因とする生活習慣病が抑制されるということでもあります。となるとどうなるか。大幅な医療費の削減が見込まれるということです。これにより政府の財政はより健全になり、将来的には消費税の廃止につながります。つまり、食費も消費税もゼロになる、だから、国旗損壊罪は家計にやさしい政策なのです」
国旗損壊罪は愛国者の味方であるばかりでなく、主婦の味方でもあるようです。