私が最近読んだものでもっとも恐ろしいのは、日本国憲法だ。第一条を読んだだけで、怖くなって読むのをやめにしてしまった。なにしろこんなふうに書いてあるのだ。
「第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」
もちろん、私は憲法の定める天皇の地位に異議があるわけではない。ただ、この条文には肝心のことが書かれていないのだ。まず、日本国の象徴・日本国民の象徴となりうるのが天皇だけだとは一言も言及がない。つまり、天皇のほかに、日本国の象徴・日本国民の象徴が存在する可能性があるのだ。
「いや、ちゃんと読んでください。そのためには日本国民の総意が必要なんですよ」と注意する人もいるかもしれない。確かにそうだ。だが、よく読んでほしい。「日本国民の総意がなくては象徴にはなれない」とも書いていないのだ。わかるのは、天皇の場合は総意が必要、ということだけだ。
天皇でなくても、そして国民の総意に基づかなくても、誰でも日本国と日本国民統合の象徴になりうるとしたら、これほど恐ろしいことはない。
象徴のまん延を防ぐためにも、手洗い、うがい、マスクの着用を呼びかけていきたい。