チュニジア大使館にかけると、日本人の女性の職員が出た。事情を話すと「チュニジア・ディナールは国外に持ち出すことは禁止されています」
「いや、そうではないのです。ドルとかユーロとか円です」
すると、担当の者がいないので、折り返し電話するとのこと。しばらく待つと電話がかかってきて、こんなことを教えてくれた。
「入国するさいに、外貨申告をしてください。それから、チュニジア国内で両替をした場合は、両替証明書を必ずとっておいてください、ということです」
「その外貨申告はどこですればいいのですか?」
「入国するときの出口にカウンターがありますからそこでしてください」
そのカウンターがどこにあるかもっと詳しく知りたかったが、行けばわかるというような返事で電話は終わった。
そこで私はさらにインターネットで検索してみた。すると、「外貨持込、外貨持出について」と題された日本語の文書が見つかった。大事なところだけを以下に写す。
チュニジア入国時に、手持ちの現金等の申告をしていなかったために、出国時にそれらを当局に没収される事案が発生しております。
出入国時の小切手や現金の国内持込、国外持出に関するルールは以下のとおりです。
入国時持込 20,000 DT 相当以上は申告が必要。持込可能な金額に上限はなし。
申告場所 空港制限区域内の外貨申請カウンター(Déclaration de Devises)
申告費用 10 DT
出国時持出 5,000 DT 相当以上は当該外貨持込時の申告書が必要。
チュニジア・ディナール貨の国外持出しは一切不可。
※ 20,000 DT 相当未満の外貨持込に申告の義務はないものの、帰国時に 5,000 DT 相当以上の外貨を持ち出す可能性がある場合は、外貨持込時の申告書が必要となるため、入国時持込が 20,000 DT 相当未満であっても入国時に申告する必要がある点に要留意。(2024 年 3 月現在)
DT(Dinar Tunisien)とはチュニジア・ディナールのことだ。1 DT はだいたい 50 円なので、20,000 DT は約 100 万円だ。そして「出国時持出 5,000 DT」は 25 万円になる。
私は 100 万円も持ち込むことはないし、出るときにだって、25 万円も持っていないのだ。