苦い文学

不正行為

日本語能力試験(JLPT)は、日本語の能力を測定するテストで、高いレベルに合格すると、進学や就職に有利なため、しばしば替え玉受験やカンニングなどの不正行為が発生する。

受験の注意を見ると、イエローカード2枚もしくはレッドカード1枚で失格となるそうだ。どのような行為が対象となるかだが、これは普通のテストと変わらない。問題用紙を勝手に見たり、カンニングしたり、迷惑をかけたり、などだ。ただ、面白いのが「服や体に数字や文字などが書いてあったとき」だ。

うっかり日本語の書かれたシャツを着ていったら、失格になりかねないのだから、注意が必要だ。ただ、シャツなら脱げばなんとかなるかもしれないが、刺青の場合はどうなるのだろうか。国によっては刺青がそれほど特別なことではなく、誰もが目立つところに入れている文化もある。花や模様ならいいが、しっかり漢字で入っている人もいるかもしれない。そういう人がもし、JLPT に挑戦することになったらどうなるだろうか。試験監督に見咎められて、退場させられるのではないか。私はとても心配だ。

また、刺青ではないが、日本語学習者の中には、全身にお経が書いてある人もいるかもしれない。そういう人もどうなるのだろうか。試験監督に両耳だけもぎ取られて退場を命じられるのではないか。私はとても心配だ。