「私はお米を買ったことがない」という議員の発言により、日本政界は揺れに揺れていた。しかも、マスゴミが驚くべきニュースをすっぱ抜いた。この議員が銀座のスナックで「私は買ったことがない……飾りじゃないのよライスは、は、飯」と歌っていたというのだ。
国民は激怒した。「こいつは日本の敵だ!」
時の為政者たちは「このままでは、我が党は破滅するっ!」と慌てふためき、緊急会議を招集した。重鎮が、開口一番、口を歪ませながら叫んだ。「この議員を辞めさせろ!」 すると「それでは任命責任を問われ政権が潰れる!」と大臣たちがあらがった。「かといって、そのままでもダメではないか!」と若手もいらだちをあらわにした。もはや打つ手はなく、会議室は静まり返るばかり。誰かが「米ではなく、お米券と言い張ればよかったんだ……」と呟いた。
そのとき、首相に名案が閃いた。「よし、記者会見を開くのだ!」
議員たちは反対したが、首相の決意は揺るがなかった。そして、その日の夜、お米を買ったことがない議員の記者会見が開かれた。
あらゆるメディアが詰めかけた。記者会見に現れた議員は、眩いばかりのフラッシュのなか、深々と頭を下げた。
議員は語り始めた。「私は、お米を買ったことがありません」 ふたたび議員はフラッシュの洪水に包まれた。それから議員は静かに口を開いたが、その言葉は首相が言うように指図したセリフだった。
「でも……パンツも買ったことないんだ。いつも……ママが買ってきてくれるから……」
これを聞くや、群れ集ったメディアは、なんだ日本の敵なんかじゃない、ただのマザコンだと、たちまち解散してしまった。