あなたは、ある人が夫婦別姓の賛同者ということを知ったら、その人についてどう思うだろうか?
リベラル、個人を尊重する人、フェミニスト、新しい社会を見据えた人、革新政党支持者……、そうポジティブに捉える人もいるだろう。
だがそのいっぽう、別の人は、家族と伝統を破壊する淫乱な悪魔、反日主義者、日本の敵、とみなすかもしれない。そうした人にとっては、夫婦同姓こそが、日本の揺るぎない伝統なのであり、真の保守ならば命を賭しても守らねばならないものなのだ。
だが、はたして、この問題はそのような思想上の問題、つまり右と左の闘争なのだろうか? 私はそうではないと思う。右にせよ左にせよ、マスコミが作り上げた虚像に過ぎないのだ。
なぜなら、私が独自に行なった調査によれば、夫婦別姓の反対者と賛成者のそれぞれに次のような傾向が見られたからだ。ご覧いただきたい。
夫婦別姓に反対の人の苗字:佐藤、鈴木、高橋、田中、伊藤、渡辺、山本、中村、小林、加藤、山田など
夫婦別姓に賛成の人の苗字:小鳥遊、四月一日、道重、九十九、安蒜、肉丸、興梠、根路銘、武者小路、岩迫、七五三掛、熊切など
そうなのだ。この問題は、思想問題ではなく、苗字の生き残りをかけた戦いだったのだ。