【ザンゲー通信社:記者の目———独自の視点でニュースを解説】
アメリカのトランプ政権が、約 53 万人の中南米出身の移民の滞在資格を取り消し、合法的な滞在資格がなければ、国外追放するとのことです。
この 53 万人のうちどれだけが強制送還の対象となるかわかりませんが、これがトランプさんが追放したい移民の全部というわけではありません。アメリカの「不法移民」は 1100 万人以上いるということですから、なかなか大変です。
2024 年のアメリカの強制送還数は 70 万人だそうです。トランプ政権になってから、毎月の強制送還数は減っているということですから、これが今後ペースアップするといっても、いきなり 2 倍 3 倍になるとは考えられません。果たしてトランプさん、任期中に片付けられるのでしょうか。
しかも、強制送還というのは非常に手間と労力がかかります。トランプ政権には法手続きの問題はいっさいありませんから、これは無視できるとしても、「不法移民」の逮捕の問題や、移送までの収容設備と移送手段の確保はそう簡単ではありません。しかも、これらのすべてに莫大な経費がかかります。
強制送還は思ったよりも簡単ではないんです。そこで、アメリカでは「むしろ、逆にトランプ大統領を国外追放したほうが安上がりなのでは」などと真剣に議論されているそうです。
我が国に FedEx で送られてこないことを願うばかりです。