日本のジャーナリズムの特色は顔への関心だろう。なんでもいいからニュースのトピックを見てほしい。
「女優の顔が激変」とか、「こんな顔だった?、と違和感続出」とか、「お顔がずば抜けてキレイ」とか、「可愛い表情に絶賛の声」とか、すべて顔のニュースばかりなのだ。
無論のこと、私たち人類は顔からさまざまな情報を得るように進化してきた。だから、顔のことばかりニュースにするジャーナリストたちは、じつはとっても科学的なのだ。
そして、科学的であれば、綿密な取材など不要なのが日本のジャーナリズムだ。なぜなら、すべて顔に書いてあるからだ。そんなわけで、日本の政治のニュースは、岸田さんのメガネとか、石破さんの暗い顔とかでいっぱいになってしまった。
我が国のジャーナリストは、顔のことに夢中なので、緊迫した海外情勢などあまり興味がない。これはとても残念なことだ。もし、これらの記者が世界を飛び回れば、私たちはゼレンスキーさんや習近平さんの顔についてもっと知ることができるだろうに。
もっとも、日本人のジャーナリスト団体は最近、宇宙に関心を示している。近いうち、「火星の人面岩、顔変わりすぎにネット衝撃」といったニュースが配信されるに違いない。