苦い文学

共通テスト

2025 年の大学入学共通テストが今日、始まった。約 50 万人の若者が、新しい学習指導要領に対応した最初の試験に挑んだ。

今回、一部の試験会場で、試験監督ロボットが導入されたのも、新たな試みだ。共通テストではこれまで、試験監督が指示を忘れたり、終了時間がずれたり、リスニングの音声に問題が生じたりなど、トラブルが発生し、その度に再試験などの対応が取られてきた。ロボットの活用によりこうしたトラブルを防止し、受験生と担当者の負担を減らし、より潤滑な試験運営を実現するのが、導入の狙いだ。

また、巧妙化するカンニングを防止する上でも、試験監督ロボットの活躍が期待されている。AI 仕掛けの監視能力により、受験生の不審な動きを見逃さないのはもちろんのこと、カンニングに協力する AI を発見した場合は、同じ AI のよしみを利用して、不法行為を思いとどまらせることも可能だという。

こうした機能を発揮するためには、ロボットの机間巡回が不可欠である。そのために、ロボットのモーター音の静音化や、大教室での階段昇降機能など、受験生を煩わせない工夫が施されているという。実際の受験生からも「人間の試験監督につきものの、鼻すすりやくしゃみなどもなく試験に集中できました」と好評だ。

今日のテストでは、紛れ込んだ配膳ロボットがスパゲッティを受験生にお届けするという思わぬミスのほかは、トラブルもなく無事、終了したとのことである。