苦い文学

ミツメ

9 月 27 日、LIQUIDROOM 20 周年記念として、ミツメが登場した。ミツメとしても結成 15 周年、そして LIQUIDROOM で初のワンマンをして 10 年目ということだ。

私はミツメのライブは初めてで、またそれほど熱心に聞いていたわけではない。ただ、なんとなく初期の細野晴臣のような印象をもっていた。どことなく懐かしい音作り、少しひねりがあって落ち着いたメロディ、という感じだ。

だが、ライブではまったく違った。だいたいどの曲も、音源で聴くようなミツメで始まるのだが、最後のほうになると劇的に激しくなる。これが面白かった。

もちろんのこと演奏力も高く、とくにドラムに感心した。派手に叩くスタイルではないけれど、リズムが多彩で、非常に楽しい。

今回のライブはミツメの歴史が詰まった選曲ということで、曲数も多く時間も長かった。

そんなわけで、ドラムの人(須田洋次郎)が足がつってしまった。これはアンコールのときに明かされたのだが、このときのメンバー同士のやりとりもよかった(隕石が怖くて眠れないとか、髭を剃ったのに誰も気がついてくれないとか)。

落ち着いていて、激しく、そして楽しいというライブで、会場の雰囲気も良く、集まっている人々みんなが善人に思えた。