苦い文学

羊文学@横アリ

今日、3人組のバンドの羊文学のライブが、横浜アリーナであったので行ってきた。

これまでとは違う大きな会場ということで、ボーカルの人が感激して「今日のことは忘れない」というようなことを言っていた。

羊文学がこれだけの会場でできるようになったのは、『呪術廻戦』のエンディングをやったことが大きいに違いない。だが、それだけではなく、いい作品を出してもその次で失速するバンドもあるなか、着実によい作品を積み重ねていることが、この結果につながったのだろう。

ただし、大きな会場でライブをするということには慣れというのも必要なようだ。なんだか、バンド側も観客側も少し戸惑っているような感もあって、それもまたいいのだが、私としては以前のより小さな会場のほうがより自然に感じられた。とはいえ、そういう会場につきものの「ドリンク付き」という強制購入がないのは面倒くさくなくてよい。

演奏では「光るとき」が圧巻だった。もっとも、他の人は他の曲を挙げるに違いない。

ところで、アンコール前に観客たちが手を叩いて、ミュージシャンを呼ぶという慣習があるが、私は面倒なのでいつも叩かない。「君たち、私の分もやってくれたまえ」という感じだ。

ある人に言わせれば、手を叩いた人だけにアンコールを楽しむ権利があるのであり、そうしないのはアンコールの演奏を「ただ聞き」する窃盗なのだそうだ。

今回も私は、大観衆のただなかでアンコール曲をまんまと盗んだことをここに告白したい。