苦い文学

Stay Hungry, Stay Foolish

やがて Apple の製品も時代遅れとなり、いつか忘れ去れられるときが来るかもしれない。だが、そうなったとしても、Apple の創業者のひとりであるスティーブ・ジョブズの名言「Stay Hungry, Stay Foolish」は、いつまでも人類の記憶にとどまっているにちがいない。

もともとは誰か別の人の言葉だというが、それでもジョブズに強く結びついているのは、彼がこの言葉を体現するかのような人生を歩んだからだろう。

簡単に訳せば「ハングリーでいろ、バカでいろ」となるが、それだけではなんのことかわからない。それで、いろいろな人がこの言葉の意味について見解を述べている。私にはなんともいえないが、一般的には「いつまでも貪欲でいろ、(こざかしい)常識にとらわれるな」などと解釈されているようだ。

含蓄に富んでいるばかりか、とてもカッコいいフレーズだ。多くの経営者や著名人もこれをお気に入りの言葉だと公言している。

もっとも、あなたや私がこの言葉を使うときは、よくよく注意しなくてはならない。なぜなら、この言葉は、食うに困らない富裕層が得意げに言うときと、そうでない人が使うときとでは、ひどく意味が変わってくるからだ。

とくに、食べるに困るような貧困状態だったら、即刻、使用を停止すべきだ。

というのも「Stay Hungry, Stay Foolish」はその場合、「貧すりゃ鈍す」と同義となるのだから。

貧しく、地位のない人に対して、人々が無情に態度を変えるように、言葉もまた違う顔を見せるのだ。