苦い文学

Tattoo You Too

各地で訪日観光客を見かけるようになった。コロナ以前でも思っていたのだが、白人観光客は刺青が目立つ。刺青だけに肌感覚で言えばだが、訪日する白人のすべてが刺青をしているのではないかと思う。

そんなわけない、という人もいるかもしれないが、服や下着の中までみて確認したわけではあるまい。もう間違いなく全員が刺青をしているのだ。

昔からよく言われているのは、欧米で起こることはやがて日本でも起こるということだ。現在の日本では、刺青とは反社会組織の象徴であり、憎むべきもの、蔑むべきものとされているが、10年後にはどうなっているかわからない。おそらく日本も欧米のように刺青社会となるのではないだろうか。

となると私たちも、いつかは刺青を入れなくてはならないのだ。それを見越して、今は入れないにしても、自分ならどんな刺青を入れたいか、日頃から考えておくことがどうしても必要だ。憧れる人物の顔、アニメのキャラクター、信仰する神様、座右の銘、竜や虎やペット、好きな食べ物……なんだっていい。とにかく、備えあれば憂いなしだ。

急きょ刺青を入れなければいけない事態に陥って泡を喰うなんて事態だけはどうしても避けたいものだ。あわてて「岸田首相の顔で」などと口走ってしまったら、それこそ後悔してもしきれない。あとからせめてメガネだけでも消そうと思っても、そう簡単にはできないのだから。