苦い文学

ワルニガミ

2月17日に「ワルニガミ」と題したニガミ17才のライブが渋谷で開催された。最近はちょっと離れていたが、最初の一音を聞いただけで、その魅力に引き込まれた。

ニガミ17才はもともと4人編成のバンドだったが、今はドラムが抜けて、サポートメンバーが入っている。代役ではあるけれども、ニガミ17才のよさはまず、このドラム(谷朋彦)とベース(イザキタツル)のハードな演奏にある。

この演奏をベースに、岩下優介(ボーカル、ギター、サンプラー)の変態的な世界が展開するのだが、そうなると、リズムがどことなくユーモアを帯びてくるのが面白い。もちろん、全体としてとてもかっこいいのだが、単なるかっこよさに終わらないのが、凄さというものだろう。

しかし、凄いだけだとさすがに疲れてしまうが、平沢あくび(シンセサイザー)の存在がこれをソフトに仕上げてくれるので、結果として「ものすごいハードで変態だけど、子どもから大人まで楽しめて」しまう独特の世界が現れることになる。

ニガミ17才は2021年9月にサンリオピューロランドでライブをするという変わったこともしているが、これもこのバンドならではのことだろう(実際に楽しかった)。

最後に、このバンドについてよく知らない人のために1曲紹介したい。不朽の名曲「ただし、BGM」だ。ぜひ YouTube で MV も見てほしい。