私の友人にクレイジーケンバンドの熱心なファンがいる。クレイジーケンバンドのライブは絶対に欠かさないのだ。
2月16日の RHYMESTER の武道館ライブにも、クレイジーケンバンド(横山剣とスモーキー・テツニ)がゲストとして参加するので、その人はチケットを買った。だが、あいにくその席は「めっちゃよくない」席だった。それでその人は別にもっと良い席を取ったのだが、結果として1枚「めっちゃよくない」席が余ってしまった。
そして、その席が私に回ってきたのだった。その代わり、私は、間違えて1枚余計に買ってしまった羊文学の新譜(ブルーレイ付き)をその人にあげた。物々交換の成立だ。
このライブは、去年出た新譜「Open The Window」のリリース・ツアーの一環で、このアルバムに参加したゲストミュージシャンも総出演した。クレイジーケンバンドのほかに、岡村靖幸、スチャダラパーといった私でも知っている人もいれば、そうでない人もいたが、どれもよかった。
RHYMESTER によれば、武道館でライブをするのは17年前、活動休止の前以来ということで、特別な感慨があるようだった。ライブでは、その活動休止前の曲もやってくれた。そして、その中には、もちろん、あの名曲「肉体関係 Part2 逆Featuringクレイジーケンバンド」も含まれている。
「Open The Window」は、新譜の収録曲のタイトルでもある。「窓を開いて対話をして風通しをよくすれば戦争は止められる」みたいな曲だ。
この曲の直前の MC で、今世界で起きている戦争についての言及があって、ウクライナ、ガザの次にミャンマーが出てきた。
私はちょうどミャンマーの戦争地帯から帰ってきたばかりで、こういう場でミャンマーの名前が挙がることはちょっとした驚きだった。私のいたところで「窓を開いて対話」がどの程度進捗していたかはわからないが、屋根を突き破って砲弾が降ってきたという話はなんどか聞いた。