私たちが車を止めたところからは、川とその向こうのキャンプが広々と見渡せた。同じ場所に屋根付きのピックアップが止まっていて、人々が次々と積み荷を下ろしているところだった。
それらはトマト、きゅうり、なす、豆類、かぼちゃ、その他日本にはない野菜で、いずれもビニール袋に詰め込まれている。人々はこれらの野菜をすぐ下の河岸に運び下ろし、そこに停まっているボートに積んでいた。
牧師は私に、プラテポー・キャンプのキャンプ・リーダーのひとりである女性を紹介してくれた。彼女たちは IDP キャンプに食料を運ぶ作業を行っていたのだった。
食糧の搬入は週1回、金曜日の午前ということで、私たちは運良くその場に遭遇したというわけだ。野菜ばかりなのは、肉は高くて難しいからだという。
人々はバケツリレーの要領で野菜の袋をボートに積み上げていく。そして、積み終わると、エンジンをかけてキャンプ側に向かって行った。
一緒に川を渡ってキャンプに入らないか、と誘ってくれたが、あいにく私たちには時間がなく、今回は諦めた。
さて、車を止めた場所の近くに、鉄の柱が立っていて、丸い黄色の標識がぶら下がっていた。なんでもタイのバイク乗りたちの名所のひとつということで、私たちはその下で記念写真を撮ってメーソートに戻った。