苦い文学

ケベックのカレン人

マレーシアにいたカレン人難民の彼がカナダのケベックに移住したのは、2009年12月15日。どうしてケベックなのかは分からないが、これは受け入れ国の状況にもよるからたまたまだったのかもしれない。彼の仲間の中にはアメリカに行った人もいるという。

彼がいうにはケベックでフランス語を習得するときにケベック在住の日本人女性に非常に世話になったそうだ。それにしてもケベックに渡ったのは30代後半。その年で新しい外国語を覚えるのは大変だったと思う。

なんにせよ、私にとってははじめての「フランス語を話すカレン人」だ。そう言ったら笑ってた。

ちなみにケベックのフランス語は、パリのフランス語とは違う。そして、違うといえば、人々も違うのだそうだ。ケベックのフランス人はむやみやたらに働いたりなどせず、ワインと人生を愛しているらしい。

この点はトロントなどの英語圏とも大いに違うようで、人々はたくさん働き、彼のような移住者の中にはダブルワークをしている人も多いという。それは、自分の故国に仕送りをするためなのだが、ケベックのフランス人にいわせれば「35時間以上働くのは頭がおかしい」ということだ。

私はケベックのことはよく知らないので、このケベック像が正確かどうか分からない。だが、移住者からの視点のひとつとして、ここにまとめた次第だ。