ええ、地政学を学ぶと、国際政治の世界で起きていることのほとんどが説明できるんです。国がどんな地理的条件のもとにあるか、どんな国々に囲まれているか、それでもう、その国の外交・防衛が自動的に決まります。沖縄に基地があるのも、馬鹿な人々は反対していますが、あれはもう地政学的にあそこに基地を作るしかないのです。これを専門的に地政学的宿命といいます。どのような国家もこの地政学的宿命に支配されているのです。これに逆らうなんて非科学的です。
それでですね、さらに考えてみましょう。国は何からできているでしょうか。もろもろの地域です。この地域ももちろん特定の地理的条件下にあります。つまり、この地域にも地政学的宿命があるのです。この地域もですね、いくつもの部分に分かれています。その部分もさらに分かれます。結論を言ってしまえば、家一軒一軒に地政学的宿命があります。部屋ひとつひとつにも。いや、そこに住むひとりひとりだってそうです。私はもちろん。あなただって、地政学的宿命に支配されているのです。
ええ、ですから、私が頭に下駄を載せているのも、地政学上決定されたことです。沖縄に基地がなくてはならないのと一緒です。
あなたは……そうですね、ピーマン 10 個、頭に載せるべきです。