かつての日本はエコノミック・アニマルと揶揄されたように、経済一辺倒で、人間性など省みる余裕はなかった。
しかし、社会が成熟するにつれて、経済効率主義に対する批判がなされるようになり、同時に心や人間性というものが見直されるようになった。
そして、いまや心の時代が到来したといってもいいくらいだ。これまで経済的な観点からは解決できなかった問題も、心という観点から取り組めば実に簡単に解決することがわかったのだ。
たとえば我が国を高齢化だといって批判する人がいるが、そうした人は、心が若い人は何歳だろうと高齢者とはいえないことを知らないのだろうか。心の年齢を考えれば、我が国はまだ生まれたてなのである。
また、中国経済の発展や韓国の影響力の拡大を見て、我が国を非難する人もいる。我が国の経済的地位が低下し、社会が貧しくなっているというのだ。だが、そうした人は我が国の国民の心が世界一豊かであるという事実を故意に無視しているのである。
さらに、我が国の女性の地位が低いなどと言いがかりをつける人がいる。そうした人々は、我が国の女性議員の割合が他国に比べて低いことを証拠として挙げるのだが、実に不当なことだ。
というのも我が国の国会議員の半数以上は心が女性だとしたらどうだろうか。それでもそんな批判ができるものだろうか。むしろ女性のほうが多いくらいだというのに。
実際、我が国ほど男女の平等が進んでいる国はないのである。