苦い文学

AI とインテリ

質問すればなんでも答えてくれる AI が誕生したとき、インテリたちは仰天した。

そしてすぐにこう心配した。「学生どもが AI に課題をやらせるのではないか」と。インテリたちが何が一番いやかといって、学生たちに騙されることほどいやなことはないのだ。

そこで、インテリたちはなんとかして学生たちに使わせないように働きかけた。ネットを遮断したり、持ち物検査したり、あの手この手で AI を取り上げようとした。

しかし、そのうち、インテリたちの関心は、学生が自分で書いたものと AI に書かせたものをどうやって見分けるか、という問題に移っていった。どうやら、学生たちから取り上げるのは諦めたようだ。

人が書いたものには心がこもっている、AI の書いたものは面白くない……さまざまな意見が出てきた。

しかし、そのうち、インテリたちはこう言い出した。AI を上手に使いこなすべきである、と。どうやら、インテリたちは見分けるのも諦めたようだ。

さらにこうも言った。「使いこなすのには知性が必要だ」と。要するに、AI を使っていいのはインテリだけだ、と言いたいのだ。

というのも、知性のない人たちが AI を使って、難しい文章をどんどん書きはじめたら、いちばん困るのはインテリたちだからだ。

けれど、AI もどんどん進化して、インテリでなくても使いこなせるようになってしまった。

今、インテリたちは、AI を使わないことがインテリの条件である、と主張している。

それで、いつもバカのふりをしている。