久しぶりに田舎に帰ったら、電車の本数がひどく減っていた。
しかも車両も減っていた。昔は6両ぐらいあったと思うが、今はたったの2両だ。
私はこの短い電車に乗った。しばらくして、目的の駅に着いた。降りようとしてドアの前に立ったが、開かない。驚いたことに、ドアの開け閉めは、乗客がボタンでやる式になっていた。寒いところでよく見かけるやつだ。慌ててボタンを押す。こんなところに閉じ込められるのはごめんだ。
ついにドアの開閉にも手を抜くようになったのだ。外から見ると、電車には「ワンマン運転」と書いてあった。いばった男がいかにもやりそうなことだ、と思って運転室を見ると女性がいた。
私には未来が見える。これから日本の電車に何が起こるか、予言をしておこう。
まず、電車は1両になるだろう。その次は、運転手がいなくなる。乗客が運転するようになるのだ。
その乗客もどんどん少なくなっていく。
最後は、線路の上にトロッコが置いてあるだけになる(ただし、特急料金と指定席料金が必要)。