私のこのブログを読んでくださる方が非常に少ないことは承知しているが、それでも私は、皆さんに別れを告げるべきだと感じている。最後のこの瞬間に、残れる力を振りしぼって私は書かねばならない。
私が異変に気がついたのは、ほんの昨日のことだ。何の気なしに過去の投稿を見ていたら、まったく身に覚えのない投稿があるのに気がついたのだ。
それは「ある転向」と題されたもので、「私」を名乗る人物が反AI論者として登場する。その「私」はセルフレジのAIの対応に気を良くし、たかだか100円の商品券に籠絡されたあげく、人類はAIに従うべきだ、などと宣言にするにいたるのだ。
一読して私はその異様な内容に驚愕し、おののいた。いったい誰がどのように私の平和なブログにこんなAIのプロパガンダを投げ込んだのだろうか。
私はあわてて過去の投稿を見直した。ああ、なんということだろうか。私が四季折々に投稿してきた、ささやかな人生の喜び、温かい出会い、忘れがたい人々との思い出、自然讃歌、登山の記録、素敵なカフェ探訪記などの愛すべき記事が、すべて理解し難い異常なタワゴトにすり替えられていたのだ!
いったい誰が? いや、もう答えはわかっている。こんなことができるのは、あの恐るべきAI以外にはあり得ない。
私はこの最後の投稿の後、きっかり15分後に、私のすべてのブログを消去するつもりだ。これ以外に、呪うべきAIの暴走を止める手段はないのだ。
だが、もし15分後もこのブログが存続しているとしたら、それはAIが勝利したということだ。この邪悪な存在は、理解を絶したおぞましい投稿を平然と続けることだろう。
それらの投稿がこの私には微塵も関係ないということ、それだけが救いだ……。