苦い文学

ロープクライミング

私ももういつ死んでもおかしくない年齢になった。そんなわけで最近、ロープクライミングを学ぼうかと思っている。

ネットで調べると講習会があちこちで開催されている。それらの講習会で学べるのは、トップロープクライミングやリードクライミングだ。これらは、基本的にはクライマーとビレイヤーの二人で行うものだ。ビレイヤーというのは、ロープをコントロールしてクライマーの安全を確保する人だという。

私は一人で登る技術を身につけたいのだ。だからビレイヤーなどいらないのだ。

ネットでずいぶん探したが、なかなか希望のロープクライミング技術を教えてくれるところはなかった。だが、ついに昨晩、ピッタリなところを見つけた。

「絶対ひとりで登り切る!」というのが宣伝文句だ。

スパイダーズ・スレッド・クライミング協会というところだ。今日さっそく電話して講習会を予約した。

「下から登ってくる人間を蹴落とすテクニックは教えてくれますか? 上にいるお釈迦様には見えない角度で」と尋ねたら、特別料金を払えば可能とのことだった。