3匹の子豚が仲良く暮らしていた。
ある日、1匹の子豚の家に狼がやってきて、扉を叩いた。
「子豚くん、子豚くん、ちょっと開けてくれないかい」
「いやだよ。開けるものか」と子豚が言うと、狼は息を吹きかけて子豚の家を吹き飛ばしてしまった。
というのも、子豚の家は、ベストセラーの自己啓発書で建てられていたので、とても軽かったのだ。狼は子豚をぺろりと食べて、「これで俺の自己肯定感も高まったなあ」と言った。
狼は2番目の子豚の家に行き、扉を叩いた。
「ちょっと開けてくれないかい」
「いやだよ。開けるものか」と子豚が言うと、狼は息を吹きかけて子豚の家を吹き飛ばしてしまった。というのも、子豚の家は、世界平和統一家庭連合の月刊誌「ビューポイント」や新聞「世界日報」で建てられていたからだった。
狼は2番目の子豚をぺろり食べて、「旧統一教会と関わりがある豚だとは知らなかった。食べてしまった後で言うのはなんだが」と釈明した。
狼は3番目の子豚の家に行き、扉を叩いた。
「ちょっと開けてくれないかい」
「いやだよ。開けるものか」と3番目の子豚。
「ならば、お前の家を吹き飛ばしてしまうぞ」
「僕の家は、インチキな本や新聞なんかとは違うぞ。憲法と分厚い六法全書によって建てられているんだ。吹き飛ぶものか」
狼は顔を真っ赤にして息を吹きかけたが、子豚の家はびくともしない。そこで狼は一計を案じた。子豚の家の周りで、軍事演習を行ったり、ミサイルを飛ばしたりしたのだ。
すると子豚はだんだん不安になってきた。
「このままではこの家は危ない。そうだ、この日本国憲法、こいつをもっと丈夫なのに取り替えよう」
と、子豚が日本国憲法を抜き取ったその瞬間、狼が一吹き。家と基本的人権はたちまち吹き飛ばされ、狼はうまそうに子豚を平らげたのであった。