苦い文学

下のマスク

猛暑が続くせいもあるし、また熱中症予防として推奨されていることもあり、最近では人通りの少ない道を一人歩くときなどは、マスクを外すようにしている。

そうすると、外気が直に触れて涼しいし、気持ちもいい。もうマスクなどつけたくなくなってくる。

思えば、コロナ禍の中、マスク着用が当たり前になり、これがない生活は考えられなくなった。そのせいで、「顔パンツ」などといって、マスクを外すことに抵抗感を覚える人も多くいる。

そんな状況を続けてきたからこそ、外で堂々とマスクを外すのに、これほどまでの解放感があるのだ。

このまま外でマスクを外す機会が増えていくのはいいことにちがいない。だが、私にはひとつ心配なことがある。

「外気が直に触れて涼しいし、気持ちもいい、素晴らしい解放感だ」などと思って外を歩いていたら、実はないのは「顔パンツ」ではなく「パンツ」だった、なんてこともありそうなのだ。

押っ取り刀で駆けつけた警官に「うっかり上と下を間違えちゃいました」という弁明は通用するだろうか?