私はどういうわけかここ10年ほど、熱を出して寝込むことがほとんどなくなった。これがいいことなのかわからないが、人間誰でも布団で数日過ごしたい時もあるのも確かだ。
そんな私に願ってもない機会が訪れた。新型コロナウイルスのワクチンだ。
2回目を打ったのは昨年の9月で、私はその時、副反応で熱が上がり始めるや小躍りして喜んだのだった。しかし、実際のところそれからは辛かった。
だが、喉元過ぎればなんとやらで、3回目の時期がやってきた。私は発熱に備えて、ゼリーやプリンを買い込んだ。普段は食べられない甘いものを堂々と食べられるのがよいのだ。それに、熱が出るとみんなやさしくしてくれるから、ちょっとくらい余計なものを食べたって怒られやしない。
そしていよいよ3回目の接種を終えた。夜になると期待通りに私は発熱したが、これが非常に辛かった。私は長い間うなされ、ワクチンなど2度と打つまいと思った。いっそコロナにかかったほうがマシではなかろうか。3日後にようやく熱が下がった。
だが、その時には、私はプリンやゼリーはすべて食べていたし、布団の中でドラマや映画を満喫していたのだった。
たぶん私は懲りずに4回目のワクチンを打つことだろう。バカにつける薬が開発されないかぎり、何度でもワクチンを打ち続けることだろう。