苦い文学

「人生100年時代」

厚労省が最近「人生100年時代」などと言い出した。

だまされてはいけない! 

前代未聞の妄言だ。

考えてみてほしい。あなたが今50だとしよう。ちょうど100の折り返し地点だ。そこで、あなたは、「人生100年時代」などというタワゴトを信じ込んで、残りの50年を安心して暮らせるように、仕事や収入、貯蓄、年金、医療について計画を立てることになる。

だが、あなたが100歳になる頃に日本はどんな状態になっているか知っているだろうか。

医学の進歩により「人生150年時代」になっているのだ!

だから、今、あなたが、100歳生きるつもりで計画を立てていたら、それはとんでもない見当違いなのだ。あなたは残りの50年を無一文で過ごすおつもりだろうか? 

しかも、それどころではないのだ。あなたが150歳になっている頃には、「人生200年時代」になっているのだ。

では、あなたが200歳になったときは? 300歳、いや、400歳では? ああ! 医学の進歩ときたら、もう想像を絶している。あなたはゼノンの矢のようだ。永遠に自分の死ぬ日にたどり着けないのだ。

そう、あなたは永遠に生き続けなければならない。永遠の労働、永遠の納税、永遠の確定申告……!

「こんな永遠の業苦を生きるくらいなら、もういっそのこと、ひと思いに!」とあなたが思ったとしても無理はない。

だからこそ、厚労省の役人どもは企んだのだ。この真実から我々の目を逸らさねばならない、と。そこで捏造されたのが「人生100年時代」とかいうまやかし。だが本当は、我々は永遠に搾り取られるのだ。