苦い文学

基ワン研究 (D)

科研費というのは日本学術振興会による研究費の助成であり、日本の研究を支える重要な事業だ。

科研費をもらうためには、研究計画調書を書いて応募しなくてはならない。その調書を、審査委員が審査し、採否(と金額)が決定される。種目にもよるが、採用されるのは3割弱だ。

今日、2月28日は、その科研費の採否の通知が行われる日で、日本中の研究者が喜んだり、残念がったりしていた。

そして、私はといえば残念がるほうだった。落ちてしまったのだ。

私が応募した研究課題は次のようなものだった。

「生類憐れみの令の史的インパクト:現代の犬たちの証言をもとに」

わかりやすくいえば、犬公方の名で知られる徳川綱吉のことを、現代の犬たちがどう思っているかについての研究だ。

感謝している犬もいるだろうし、批判的な見方をする犬もいるかもしれない。犬それぞれだろう。いずれにせよ、これまでの歴史家たちは、生類憐みの令が人間に与えた影響について研究するばかりで、犬たちの考え・評価についてはまったく無頓着だったのだ。

こうした状況において、犬への大規模なインタビュー調査の実施とその分析には意義があると自負していたが、審査委員に十分伝わらなかったようだ。

もう一度、研究計画を練り直し、しっかり準備をして、来年度の科犬費にチャレンジしたいと思う。