清の時代、山西の陽曲県に陶晶明という高慢な男がいた。
あるとき、陶は生ゴミとペットボトルを一緒の袋に入れて、燃えるゴミの日に出した。しかし、ゴミ収集作業員はこれを回収することなく去った。陶は怒って言った。「世の中にゴミ収集人ほど気難しい連中はいない。ちょっと余計なものが入っているだけで持っていかないのだから」
陶はその夜、急に不快を覚え、横になったかと思うとそのまま死んでしまった。
亡者となった陶は、気がつくと道端に座っていた。まわりにはたくさんの亡者がいてやはり彼と同じように座っている。
そこに荷車を引いた鬼卒が二人現れた。鬼卒たちは「さあ地獄で燃やすゴミの回収だ」というと、道端に座る亡者を掴むや、次々と荷台に放り込みはじめた。陶はこの恐ろしい光景に肝も潰れんばかりだった。
やがて鬼の手が陶の首根っこに伸びた。そのとき、別の鬼が言った。「おい、こいつは回収できないぞ」
鬼は陶の腹を割き、中をのぞき込んだ。すると、そこにはペットボトルが入っていた。
「ちゃんと分別していないのではダメだ」と鬼は言い、残りの亡者を荷台に積むと陶を置き去りにして行ってしまった。
陶が息を吹き返したのは、彼の葬儀の最中であった。人々は陶の蘇生に驚き、冥界でのできごとを聞くともっと驚いた。
このできごとの後、陶はゴミの分別とごみ捨て日をしっかり守るようになり、ゴミ収集作業員に文句を言うこともなくなったということだ。