苦い文学

悩める日々

私はいい年して、白髪もなく、薄毛でもない。これが苦しいのだ。

人間は年をとるにつれその年齢に応じた姿形になっていく。私がずっとこのままだったら、つまり、80歳、90歳になってもクログロにしてフサフサだったら……、そう思うと、もういてもたってもいられなくなってくる。

まったく、とんだ化け物にちがいない。顔はしわくちゃなのに、頭はクロフサなのだから。悪意のある人々なら、私のことを若作り爺と揶揄し、とんだ好色漢だと決めつけることだろう。そして、幼い子どもたちは、貸本漫画から飛び出てきたような怪奇紳士に泣きだすにちがいない。なんという未来だ!

将来が不安で、夜はまったく寝つくことができなくなった。ああ、いく夜、眠れぬ夜を過ごしたことか! だが、この激しいストレスにもかかわらず、いっこうに白髪は増えないのだ。

煩悶のあまり、私は思わず頭をかきむしる。この髪め、この髪め! だが、いっこうに毛は抜けようとしないのだ。

だから、この場を借りて白髪とハゲの皆さんにぜひお聞きしたいのだ、私が皆さんのようになるにはいったいどうしたらよいのか、と。