ビルマ情勢の悪化にともない、日本政府は去年の夏、「本国情勢を踏まえた在留ミャンマー人への緊急避難措置」というのを出して、日本での在留を希望するミャンマー人に積極的に「在留や就労を認める」ようになった。
難民認定申請者もその対象だが、いったん「不法滞在者」となった後に難民申請した人はこれから外れる。
しかし、入管は難民認定の審査を早めたり、特別な配慮をして、「緊急避難措置」の適用外の人にも特定活動ビザを出しているようだ。私の身近な人にもそうした人が2人いる。
これ自体はとても喜ばしいことだ。10年以上も不安定な状況で、しかも時には収容されながら、日本で生き抜いてきた難民がようやく在留を認められたのだから。
だが、特定活動の内容自体は問題だ。このビザには就労許可もついているが、週28時間労働という制限があるのだ。
週28時間の労働の制限といえば、普通は留学生ビザだ。留学生がどうしてそうした制限の対象になるかというと、学費と生活費は保護者が負担し、また、留学生は勉強するために日本に来ているからである。これにはそれなりの理由がある。
しかし、難民の週28時間労働の制限についてはどうだろうか。保護者もいないし、学校に通っているわけではない。この制限内では、生活できないわけではない。だが、難民は学生と違って卒業もないし、これでは就職もできない。留学生は長期休暇中は週40時間の就労が認められるが、それすらもない。
しかも、この状態がいつまで続くかわからない。ビルマ軍事政権はこの先何十年も変わらないかもしれないし、明日急に瓦解するかもしれない。
こんな条件のもとで、人間は安心して生活を続けられるものだろうか。将来を思い描くことができるものだろうか。
こうした形の在留許可が人間の暮らしにふさわしいものだろうか。まるで、28時間に縛りつけられているみたいではないか。
もしかしたら、これは新しい形の収容なのではなかろうか……。