苦い文学

チャーチル式

マティーニとはジンとベルモットを混ぜて、オリーブを投入するショートカクテルだ。ベルモットの量が少なければ少ないほど辛口になって、ドライ・マティーニ、さらにはエクストラ・ドライ・マティーニと呼ばれる。

イギリスの首相チャーチルは辛口のマティーニを好むあまり、ベルモットの瓶を横目でチラと睨むだけでよしとしたという。これはよく知られたうんちく話だ。

さて、日本では少子化のため、どこの大学も学生を集めるのに必死だ。なかには経営を成り立たせるため、留学生を多く受け入れている大学もある。

しかし、どんな留学生でも大学にはいれるわけではない。日本語能力試験というものがあり、N2(上から2番目のレベル)に合格していなくてはならない。

とはいえ、N2合格者だけ、とすると、今度は志願者が限られてくる。なので、一計を案ずる学校が出てくる。

N2の試験を受けていれば、入学を認める、というのだ。その心意気だけでもうN2相当と認めちゃう、というわけだ。

この調子で行くと、そのうち、N2のことをチラとでも考えたことがあるだけでも入学させてしまう大学が出てくるのではなかろうか。

いや、なかろうかどころではない。実はチャーチル式の大学はすでにあるのだ。