苦い文学

侵略者

宇宙から侵略者がやってきて、地球征服の手始めに日本を攻撃することにした。

巨大な宇宙船が東京上空に突如として出現した。宇宙人がその奇怪な姿を現し、日本政府に告げた。

「我々に服従しないと直ちに攻撃を始める」

このときの首相は毅然とした態度で知られていたから、この恐ろしい通告に対しても毅然とした態度で臨んだ。

「我々日本民族はいかなる脅しにも屈しない!」

すると宇宙船の内部から巨大な大砲が現れた。宇宙人は告げた。

「愚か者どもめ、お前たちの望み通り、攻撃を始めてやろう。まずはお前たちの領土のこの島からだ!」

大砲から光の束が放たれ、竹島を一瞬のうちに消し去った。

そのとき、日本政府の飛行機が現れ、首相が顔を出し、宇宙人に熱烈な感謝を述べだした。政府は、韓国政府に対し、竹島が日本固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も、そして宇宙的にも明らかとなったと高々と宣言した。さらに超党派の議員団はこの日を記念して「宇宙の竹島記念日」とする法案を国会に提出した。日本中が宇宙人歓迎ムードに湧いた。

宇宙人は、征服しても得るものはなさそうだと、遠い銀河に飛び去っていった。