ビルマのカレン民族の伝統的な行事にカレン新年祭というものがある。これはそれほど古いものではないというが、各地でカレン人が集まって、お祝いをし、ダンスやゲームをし、食事をする。開催されるのはカレンの暦の正月で、これはだいたい年末年始にあたる。
日本でもこのカレン新年祭は20年以上行われているが、今年はコロナ禍ということもあり、日光にバス旅行ということになった。ただしこれは関東でのことで、神戸では1月9日に開催される。これは関西初のカレン新年祭だ。
バス旅行は1月2日に行われ、45人の在日カレン人と2人の日本人が参加した。そのうちひとりが私である。
早朝東京を出たバスは、10時半に中禅寺湖に着いた。雪が積もる駐車場でカレン新年祭の式典が簡単に開催された。
カレン民族はビルマの諸民族でもっとも多様性に富んだ民族だ。住んでいる場所だけでも、都市部、農村部、デルタ、山岳地帯、海岸とさまざまだ。そして、今日、雪国のカレン人も見つかった。
式典でひと言といわれたので、こういうことを話したら、少し受けた。
ただし、正確にいうならば、日本なら北海道にも、そして、アメリカ、カナダ、韓国、ヨーロッパなど、日本より寒い国々にもたくさんのカレンの人々が暮らしている。