苦い文学

合コンと王様ゲーム

私は合コンに参加したい。そして、王様ゲームをしたいのだ。

合コンなるものが世に行われるというのを聞いたのはいつのことだろうか。私が大学生だったころはそんな名前など聞いたこともなかったから、まだ発明されていなかったのだろう。誰もが口にするようになったのは、私が社会人となってからだ。そしてそのときには、生活に追われて合コンに参加する時間もなかった。

しかし、子どもも独立し、生活も落ち着いた今、私はあらためて合コンに参加したいと思うようになった。そこで、学生時代からの男友達数名を集めて合コンを開催することにした。

合コンといっても実際はいつもの飲み会と変わらないものだと知った。だが、そうした気づきも大事ではなかろうか。それに、重要なのは王様ゲームだ。

宴もたけなわになった頃、私は立ち上がり、合コンに集った男どもに王様ゲームの開始を高らかに宣言した。

私は総督の前に立たされた。総督が私に「お前が王なのか」と尋問した。私は「それは、あなたが言っていることです」と答えた。

それから総督は人々にこう言った。「この男と盗賊のうち、どちらを釈放してほしいのか」 すると人々は「盗賊を」と叫び、私を十字架につけろと要求した。

そして、総督の兵士たちは、私の着物をはぎ取り、赤い外套を着せ、茨で冠を編んで頭に載せ、また、右手に葦の棒を持たせて、その前にひざまずき、「王様、万歳」と言って、侮辱した。また、唾を吐きかけ、葦の棒を取り上げて頭をたたき続けた。このように私を侮辱したあげく、外套を脱がせて元の服を着せ、十字架につけるために引いて行った。

彼らは私を十字架につけると、くじを引いてその服を分け合い、そこに座って見張りをしていた。そして、私の頭の上に「これは王である」と書いた罪状書きを掲げた。

……この王様ゲームはなかなか面白かった。合コンと王様ゲームは十分に楽しんだから、次回は同じメンツで集まって女子会を開催するつもりだ。